Yahoo!ニュース

ダブルヘッダー1試合目の「勝利投手」が2試合目は「スタメンマスク」をかぶる

宇根夏樹ベースボール・ライター
カート・カサーリ(左)とルイス・トーレンス Oct 4, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 10月4日、ルイス・トーレンストレンズ(シアトル・マリナーズ)は、ダブルヘッダーのどちらの試合にも出場した。

 これは、トーレンストレンズに限ったことではない。マリナーズだけでなく、対戦したデトロイト・タイガースにも、2試合に出場した選手はいた。

 ただ、トーレンストレンズの場合、他の選手とは大きな違いがあった。1試合目は、同点で迎えた10回表のマウンドに上がり、外野フライ2本で1点を取られたものの(自責点はなし)、1イニングを投げきり、その裏のサヨナラ勝ちにより、勝利投手となった。そして、2試合目は、スタメンマスクをかぶり、試合が終わるまで、4投手の投球を受けた。もちろん、トーレンストレンズの「本職」は捕手だ。なので、上の写真に写っている2人は、捕手と投手、捕手と捕手、どちらとも言える。

 マリナーズのゲーム・ノーツによれば、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)を除くと、野手が白星を挙げたのは、2014年7月29日のジョン・ベイカー以来。また、ダブルヘッダー1試合目の勝利投手が2試合目に野手として先発出場は、1968年8月25日のロッキー・コラビト以来だという。ちなみに、ベイカーは捕手、コラビトは外野手だった。

 今シーズンから、野手登板を制限するルールが施行されており、普通なら6点差以上の状況でないと登板はできないが、延長戦に入れば、点差は関係なくなる。トーレンストレンズは、この日がシーズン2登板目(通算も同じ)。7月29日の初登板は、9点ビハインドの8回裏に投げた。

 なお、登板を告げられ、マウンドに行きながら、このルールに抵触し、投げられなかった野手もいる。それについては、「幻の「野手登板」。マウンドには行ったものの…」で書いた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事