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エンジェルス移籍後の5試合で2本塁打。ただし、3本目を打つのはしばらく先…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ミッキー・モニアック(ロサンゼルス・エンジェルス)Aug 6, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ミッキー・モニアックは、新たなチームで好スタートを切った。8月2日にフィラデルフィア・フィリーズからロサンゼルス・エンジェルスへ移った後、5試合に出場し、2本のホームランを打っている。打率は.286(14打数4安打)、出塁率は.333だ。ホームランとホームランの間には、ヒットでも打点を挙げている。

 移籍の前に、マイナーリーグでは、28試合で打率.310(116打数36安打)と出塁率.364、6本塁打を記録していたが、メジャーリーグの18試合は、打率.130(46打数6安打)と出塁率.184、ホームランはなかった。今シーズンは、メジャーリーグ3年目。過去2シーズンの計29試合は、打率.128(47打数6安打)と出塁率.241、1本塁打だ。

 ただ、シーズン3本目のホームランを打つのは、しばらく先になる。2本目を打った2打席後にセーフティ・バントを決めた際、その投球はバットだけでなく、左手にも当たった。MLB.comのレット・ボーリンジャーによると、検査の結果、中指の骨に亀裂が入っていたという。シーズンが終わるまでに復帰できるかどうかは、まだわからない。

 今シーズンが始まる直前に、モニアックは、死球によって右手を骨折している。この時は、スプリング・トレーニングの15試合で打率.378(37打数14安打)と出塁率.378、6本塁打を記録していた。センターのレギュラー、あるいは併用されるプラトーン要員として、開幕を迎えるはずだった。

 骨折のせいで、好調が2度中断されたというわけだ。とはいえ、まだ24歳。キャリアを築いていく時間は、たっぷりある。モニアックは、2016年のドラフト全体1位だ。

 モニアック(とマイナーリーガー1人)と交換に、エンジェルスからフィリーズへ移ったのはノア・シンダーガードだが、比較されるのは、ブランドン・マーシュだろう。同じ日に成立した別のトレードで、マーシュはエンジェルスからフィリーズへ移籍した。モニアックもマーシュも、センターを守る24歳の外野手だ。右投左打と2016年のドラフト入団も共通する。マーシュは2巡目・全体60位指名を受けた。また、彼らは背番号も同じ。エンジェルスの背番号「16」はマーシュ→モニアック、フィリーズの背番号「16」はモニアック→マーシュとなった。

 なお、エンジェルスのフィル・ネビン監督代行は、1992年のドラフト全体1位だ。ネビン以外に、メジャーリーグで監督を務めたドラフト全体1位はいない。ドラフト全体1位の監督の下でプレーしたドラフト全体1位の選手は、モニアックが史上初だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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