Yahoo!ニュース

アストロズの「1イニング5本塁打」はメジャーリーグ最多タイだが、日本プロ野球の最多はそれより多く…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ユリ・グリエル(ヒューストン・アストロズ)May 17, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月17日、ヒューストン・アストロズは、2回表に5本塁打を記録した。このイニングの先頭打者だったヨーダン・アルバレスを皮切りに、カイル・タッカージェレミー・ペーニャマイケル・ブラントリーユリ・グリエルの5人がホームランを打った。彼らのうち、タッカーとペーニャは、2者連続だ。

 1イニング5本塁打は、史上最多タイ。これが8度目だ。サンフランシスコ・ジャイアンツは2度。ニューヨーク・ジャイアンツ時代の1939年6月6日(4回裏)と、移転後の1961年8月23日(9回表)に記録している。また、アストロズの相手はボストン・レッドソックスだが、過去7度のうち4度は、シンシナティ・レッズの投手たちが打ち込まれている。ジャイアンツの相手は、2度ともレッズだ。

 日本プロ野球には、さらに多くのホームランが出たイニングがある。1986年8月6日の試合で、西武ライオンズは、8回表に6本塁打を記録した。この時の6人は、西岡良洋清原和博石毛宏典ジョージ・ブコビッチ秋山幸二大田卓司だ。4人目以降の3人は、続けてホームランを打った。

 ただ、西武は、この試合に勝っていない。対戦相手の近鉄バファローズも、西武と同じく9点を挙げた。7回裏が終わった時点では、近鉄が7対2とリードしていて、8回表に7対9と逆転されたものの、その裏に追いついた。

 メジャーリーグの1イニング5本塁打は、いずれも記録したチームが勝利を収めている。その8度目となったアストロズは、2回表を終えた時点で9対1とリードし、最終的には13対4でレッドソックスを下した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事