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史上4人目の「先頭打者本塁打50本」まで4本。今シーズン中に歴代2位まで浮上!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
V.ゲレーロJr.、G.スプリンガー、L.グリエルJr. Apr 30,2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月30日、「1番・DH」として出場したジョージ・スプリンガー(トロント・ブルージェイズ)は、1回裏の先頭打者本塁打に続き、3回裏にもホームランを打った。ブルージェイズは、2対1でヒューストン・アストロズを下した。

 スプリンガーのホームランは、今シーズンの5本目と6本目、通算では201本目と202本目だ。先頭打者本塁打は、シーズン3本目。通算46本とし、歴代6位のジミー・ロリンズと並んだ。

 先頭打者本塁打の通算トップ5は、81本のリッキー・ヘンダーソン、54本のアルフォンソ・ソリアーノ、53本のクレイグ・ビジオ――息子のキャバンはスプリンガーのチームメイト、48本のイアン・キンズラー、47本のカーティス・グランダーソンだ。ちなみに、ロリンズとスプリンガーの下には、8位に44本のブレイディ・アンダーソン、9位に37本のイチロー、10位タイに36本のシンス・チューチャーリー・ブラックモン(コロラド・ロッキーズ)が位置する。

 スプリンガーの先頭打者本塁打は、あと4本で通算50本に到達する。そこからさらに4本を打つと、歴代2位のソリアーノと同じ54本となる。それぞれ、シーズン7本目と11本目だ。

 どちらも、ハードルは低くない。先頭打者本塁打のチャンスは1試合に1度しかなく、それも、1番打者として先発出場した試合に限られる。だが、これまでの実績からすると、今シーズン中に50本目を打ってもおかしくなく、歴代2位まで浮上する可能性も皆無ではない。

 1番打者として115試合以上に先発出場した、2016~2019年の4シーズン中、先頭打者本塁打が7本に届かなかったのは、6本の2018年だけだ。2020~21年も、計105試合で7本を記録している。なかでも、2019年の先頭打者本塁打は12本を数えた。

筆者作成
筆者作成

 ブルージェイズには、ボー・ビシェットブラディミール・ゲレーロJr.テオスカー・ヘルナンデスルルデス・グリエルJr.マット・チャップマンらがいるので、スプリンガーを中軸に回す必要は、まず生じない。一番の懸念は、スプリンガーが健康を維持できるかどうかだろう。昨シーズンの出場は、他の打順を含めても78試合にとどまった。

 なお、1シーズンに10本以上の先頭打者本塁打を記録した選手については、こちらに書いた。

「シーズンを通して1番打者なら、大谷翔平は「先頭打者本塁打」のシーズン記録を塗り替える!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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