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東京ヤクルトに入団したキブレハンと千葉ロッテのマーティンは、7年前のトレードで「交換」された

宇根夏樹ベースボール・ライター
パトリック・キブレハン May 16, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 レオネス・マーティン(現・千葉ロッテ・マリーンズ)は、2015年11月にテキサス・レンジャーズからシアトル・マリナーズへ移った。このトレードにより、マーティンとともに移籍したのは、アンソニー・バス(現マイアミ・マーリンズ)だ。2016年から2017年の夏まで、マーティンはマリナーズでプレーしたが、バスはマリナーズのユニフォームに袖を通すことすらなかった。トレードの翌々月、バスは北海道日本ハム・ファイターズに入団し、アンソニー・バースの登録名で37試合に登板した。

 マーティンとバスを獲得したマリナーズは、交換に3人を手放した。トレードが成立した時、3人目はPTBNL(後日指名選手)――あとの2人はジェームズ・ジョーンズトム・ウィルヘルムセン――だったが、その半月後に、パトリック・キブレハンがマリナーズからレンジャーズへ移った。

 先日、東京ヤクルト・スワローズは、キブレハンと契約を締結したことを発表した。7年前のトレードで動いた5人中、日本プロ野球でプレーするのは、バスとマーティンに続き、キブレハンが3人目ということになる。

 キブレハンは、2016年5月のトレードにより、レンジャーズからマリナーズへ戻り、その後は、サンディエゴ・パドレス、シンシナティ・レッズ、ニューヨーク・メッツ、アリゾナ・ダイヤモンドバックス、ピッツバーグ・パイレーツ、トロント・ブルージェイズ、パドレス、シカゴ・ホワイトソックスと渡り歩いてきた。

 メジャーリーグでは、パドレス、レッズ、ダイヤモンドバックス、パドレスで計137試合に出場し、打率.208(216打数45安打)と出塁率.308、10本塁打を記録した。4シーズン中3シーズン(2016年、2018年、2021年)の出場はいずれも10試合未満だが、2017年はレッズで115試合に出場し、178打数で9本のホームランを打っている。

 また、2019年はAAAとAAの計125試合(114試合と11試合)で32本塁打、昨シーズンはAAAの91試合で21本塁打。昨年の5月下旬と6月下旬には、それぞれ、4試合連続本塁打を記録した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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