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「連続奪三振」と「1試合奪三振」のメジャーリーグ記録は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ケリー・ウッド May 11,1998(写真:ロイター/アフロ)

 4月10日、佐々木朗希(千葉ロッテ・マリーンズ)は、最初に対戦した打者2人をいずれも内野ゴロに討ち取った後、13人続けて三振に仕留めた。13者連続奪三振は、日本プロ野球の新記録だ。これまでの最長は、梶本隆夫土橋正幸による9者連続奪三振だった。

 連続奪三振のメジャーリーグ記録(ナ・リーグとア・リーグ)は、10者連続だ。1970年4月22日にトム・シーバー、2021年6月25日にアーロン・ノラ(フィラデルフィア・フィリーズ)、2021年8月11日にコービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)が記録している。

 また、佐々木は、連続奪三振が途切れた後、6三振を奪った。1試合19奪三振だ。最後の奪三振で、野田浩司が持つ最多記録に並び、同時に完全試合も達成した。

 こちらのメジャーリーグ記録は、20奪三振だ。1986年4月29日と1996年9月18日にロジャー・クレメンス、1998年5月6日にケリー・ウッド、2001年5月8日にランディ・ジョンソン、2016年5月11日にマックス・シャーザー(現ニューヨーク・メッツ)が記録している。

 なお、これらは9イニング以下の最多記録だ。イニングを問わなければ、1962年9月12日にトム・チェイニーが奪った21三振が最も多い。9イニングを投げ終えた時点では13奪三振だったが、そこからさらに7イニングを投げ、8三振を奪った。試合は、16イニングで決着。チェイニーは、7回裏に1点を取られただけで、完投勝利を挙げた。

 なお、10者連続奪三振の3試合と20奪三振の5試合は、完全試合でもノーヒッターでもなかった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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