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シーズン出場「1試合」の選手たち。白星は1人。一軍デビューは8人。松坂大輔や斎藤佑樹は引退試合

宇根夏樹ベースボール・ライター
斎藤佑樹 Mar 18, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、一軍で143試合に出場した選手は9人いた。セ・リーグが3人、パ・リーグは6人だ。一方、出場1試合は31人。こちらは、セ・リーグが17人、パ・リーグは14人だった。12球団中、阪神タイガースと福岡ソフトバンク・ホークスは、出場1試合の選手がいなかった。

筆者作成
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 31人のうち、6人の出場は「引退試合」だ。中日ドラゴンズの山井大介藤井淳志、埼玉西武ライオンズの松坂大輔、東京ヤクルト・スワローズの雄平(高井雄平)、北海道日本ハム・ファイターズの斎藤佑樹、横浜DeNAベイスターズの武藤祐太がそう。「引退試合」に関しては賛否が分かれるところだが、対戦する両球団の順位がすでに確定していれば、ありだと思う。松坂と斎藤は、どちらも最初の打者を四球で歩かせ、そこで降板したので、イニングはゼロだ(松坂は先発、斎藤はリリーフ)。雄平は、最後の試合でヒットを打った(最後の打席は二塁ゴロ)。

 出場1試合の選手のなかで、雄平の他にヒットを記録したのは、こちらも東京ヤクルトの武岡龍世しかいない。雄平は通算882本目、武岡は4本目。北海道日本ハムの今井順之助は、通算3本目のヒットを打つことはできなかったが、3打席目に四球で出塁した。

 一軍デビューは、読売ジャイアンツのエリック・テームズと広島東洋カープのドビーダス・ネバラスカスを含めて8人。あとの6人は、埼玉西武の齊藤誠人、読売の平間隼人秋広優人、オリックス・バファローズの中川颯、東京ヤクルトの山野太一、広島東洋カープの小林樹斗だ。サブマリンの中川は、ウエスタン・リーグで41試合に登板し、40.0イニングで奪三振48と与四球9、防御率1.13を記録した。山野は、イースタン・リーグでも1登板のみ。齊藤は、11月に女優の楠木杏と結婚した。

 また、松坂の「引退試合」に先発登板した、北海道日本ハムの生田目翼(なばため・つばさ)は、6イニングを犠牲フライによる1失点に抑え、一軍初勝利を挙げた。通算8登板目(3先発目)。イースタン・リーグでは、19登板で90.0イニングを投げ、リーグ・ベストの防御率2.30を記録した。

 なお、出場1試合の31人中、引き続き、球団に在籍している選手は約半数だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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