Yahoo!ニュース

「タイトルを分け合ったチームメイト」は千葉ロッテの2人が何組目!? 盗塁王は初だが、他のタイトルは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
同じチームでプレーする2人が、同じタイトルを同じシーズンに獲得したのは……(写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート)

 今シーズン、千葉ロッテ・マリーンズの和田康士朗荻野貴司は、それぞれ24盗塁を記録し、源田壮亮(埼玉西武ライオンズ)と西川遥輝(北海道日本ハム・ファイターズ)とともに盗塁王を獲得した。昨シーズンは、福岡ソフトバンク・ホークスの千賀滉大石川柊太が11勝ずつを挙げ、涌井秀章(東北楽天ゴールデンイーグルス)と並んで最多勝投手となった。

 同じチームでプレーする2人が、同じタイトルを同じシーズンに獲得。これが、2年続いている。もっとも、球史を振り返ると、そう頻繁には起きていない。むしろ、稀だ。本塁打王、打点王、首位打者、盗塁王、最優秀防御率、最多勝、最多奪三振の計7タイトルを調べたところ、1リーグ時代を含め、昨シーズンの千賀と石川は8組目、今シーズンの和田と荻野は9組目だった。最多勝のチームメイトは4組を数え、本塁打王のチームメイトも3組いるが(1組目は3人)、盗塁王のチームメイトは史上初だ。

筆者作成
筆者作成

 この9組のうち、2005年に横浜ベイスターズでそれぞれ177三振を奪った2人、三浦大輔門倉健は、どちらも1973年生まれだ(誕生日は、12月25日と7月29日)。ただ、同じ球団で投げたのは、2004~06年の3シーズンだけ。チームメイトになる前には、先発投手として、同じ試合で投げ合ったこともある。また、和田と荻野(と源田と西川)の盗塁成功率に違いについては、「パ・リーグの盗塁王4人の「盗塁成功率」には10%以上の差あり」で書いた。

 なお、最多安打のチームメイトは5組。1969年に読売ジャイアンツの長嶋茂雄王貞治が各156安打、1984年に中日ドラゴンズの谷沢健一田尾安志が各166安打、2004年に福岡ダイエー・ホークスの松中信彦川﨑宗則が各171安打、2008年に埼玉西武の栗山巧片岡易之が各167安打、2012年に読売の坂本勇人長野久義(現・広島東洋カープ)が各173安打を記録した。2004年の福岡ダイエーでは、井口資仁も2人と1本差の170安打だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事