9月19日、本塁打ランキングのトップ4にいる選手は、誰もホームランを打たなかった。ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)は46本、サルバドール・ペレス(カンザスティ・ロイヤルズ)は45本、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は44本、マーカス・シミエン(ブルージェイズ)は40本のままだ。

 この日、大谷は8イニングを投げた。打者としては4打席。四球と敬遠四球で2打席続けて出塁した後、3打席目はセーフティ・バントを試みてアウトになり、最後は三振を喫した。

 本塁打トップのゲレーロJr.に2本差をつけられている状況からすると、3打席目はもったいないようにも見える。大谷のパワーとスピードをもってしても、バントはホームランにはならない。仮にバントでホームインできた場合、そこにはエラーが絡むはずだ。

 ただ、大谷は、6回裏の先頭打者として3打席目を迎えた。この時、エンジェルスは0対2とリードされていた。しかも、エンジェルスの打線は、フランキー・モンタス(オークランド・アスレティックス)に封じ込まれていた。大谷を除くと、出塁したのは2死走者なしからの2人だけ。3回裏にブランドン・マーシュが二塁打を打ち(その直後に大谷が歩かされた)、4回裏にホゼ・ロハスが四球を選んだ。

 大谷の1打席目は1死走者なしだったので、無死で走者がいる場面は、一度もなかった。セーフティ・バントを試みたのは、まずはその場面を作ろうという意図だろう。ホームランを打てば1点差になるが、それでもまだビハインドであることに変わりはない。無死一塁として、そこから同点あるいは逆転へ、ということだと思われる。大谷が塁にいれば、相手は盗塁も警戒する必要が生じる。

 大谷がセーフティ・バントを試みるのは、これが初めてではなく、成功したこともある。

 この試合には、ナ・リーグとア・リーグでは1918年のベーブ・ルースしか記録していない、シーズン二桁勝利&二桁本塁打がかかっていた。けれども、自身の10勝目というよりは、チームが勝つためのセーフティ・バントだったような気がする。

 なお、現時点で40本塁打以上の4人が、いずれも試合に出場しながら、誰もホームランを打たなかったのは、8月24日以来のことだ。9月2日もホームランは出ていないが、この日はエンジェルスとブルージェイズの試合がなかった。

 スケジュールどおりの162試合であれば、エンジェルスだけでなく、ブルージェイズとロイヤルズも、あと13試合を行う。

 シーズン二桁勝利&二桁本塁打については、こちらで書いた。

「ベーブ・ルースと大谷翔平の間に「シーズン二桁勝利&二桁本塁打」に迫った選手はいたのか」