9月19日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、8イニングを投げて10三振を奪い、ホームラン2本による2失点に抑えた。けれども、シーズン10勝目を挙げることはできず、1918年のベーブ・ルースに続く、シーズン二桁勝利&二桁本塁打は、次の登板以降に持ち越しとなった。大谷がマウンドに上がるのは、あと2試合だろう。どちらの試合も、相手はシアトル・マリナーズの可能性が高い。なお、エンジェルスは2対3で敗れたが、9回裏に一度は追いついたので、大谷に黒星はつかなかった。

 ナ・リーグとア・リーグにおいて、ルースが二桁勝利&二桁本塁打を記録した後、それに迫った選手は、大谷の前にもいたのだろうか。

 二桁本塁打の野手は多いが、二桁勝利を挙げた野手はいないはずだ。となると、対象は投手に絞られる。調べたところ、1シーズンに7本以上のホームランを打った投手は、延べ10人が見つかった。彼らはいずれも、そのシーズンに二桁勝利を挙げている。ただ、そのうちの9人は7本塁打だ。見落としがなければ、二桁勝利&二桁本塁打にリーチをかけた――どちらか一方をクリアし、もう一方をあと1とした――のは、1931年のウェス・フェレルしかいない。

筆者作成
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 この年のフェレルは、先発35登板と救援5登板で計276.1イニングを投げ、22勝12敗、防御率3.75を記録した。登板した40試合に加え、代打としても8試合に出場。打者としての成績は、128打席で打率.319(116打数37安打)と出塁率.373、9本塁打、30打点、OPS.994だ。二塁打6本と三塁打1本を含め、すべての長打を投手として出場した試合で打った。

 ルースや大谷ほど打席は多くないものの、フェレルは他のシーズンも投手と代打として出場していて、1933年は外野手としての出場も13試合を数える。どの試合もスターティング・ラインナップに名を連ね、レフトを守った。

 また、ナ・リーグとア・リーグ以外では、1922年のニグロ・ナショナル・リーグでカンザスシティ・モナークスのブレット・ローガンが、投手と外野手としてプレーし、二桁勝利&二桁本塁打を記録している。ベースボール・リファレンスによると、投げては、14勝8敗、防御率2.83。打っては、打率.369(241打数89安打)と出塁率.453、15本塁打だ。さらに、16盗塁も決めた。

 大谷自身は、北海道日本ハム・ファイターズ時代に2度、2014年と2016年に二桁勝利&二桁本塁打を記録している。