ホームランを打ってベースを回る途中で、ヘルメットを野手に投げつけて乱闘を引き起こす。何があった!?
9月3日、AAAの試合で乱闘が起きた。シアトル・マリナーズ傘下とアリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下のチーム、タコマ・レイニアーズとリノ・エーシズが対戦した試合だ。
7回裏に、エーシズのヘンリー・ラモスがホームランを打った。どうやら、その際のバット・フリップ――バットを放り投げる行為――について、相手の投手に何か言われたらしく、ラモスは投手のほうを向いて何か叫びながら、一塁を回って二塁へ走っていった。
二塁ベースの近くにいた遊撃手のドノバン・ウォルトンは、近づいてきたラモスに対し、払うような仕草で右手を右へ動かした。おそらく、黙って早く一周しろ、ということだろう。こちらにもラモスは言い返し、ウォルトンはラモスを追いかけ始めた。
三塁の手前でラモスは向き直り、かぶっていたヘルメットを両手で持ち上げると、それをウォルトンに投げつけた。近距離にしては強すぎる、バスケットボールのトスといった感じだ。ヘルメットはウォルトンの胸に当たり、そこから乱闘が始まった。
ホームランを打ち、ベースを回ってホームへ戻ってきた打者に、捕手が文句を言い、そこから乱闘が起きたことはある。例えば、8年前のカルロス・ゴメスとブライアン・マッキャンがそうだ。この時は、ゴメスがホームランを打ってからすぐに走り出さず、ゆっくりと歩きながら投手に何か言ったのが、マッキャンの怒りを買った。
ただ、ラモスのような、ホームランを打ち、ベースを回っている途中に乱闘を引き起こした選手は、お目にかかったことがない。もし、ご存じの方がいらっしゃれば、教えてください。
両チームの選手が入り乱れ、その結果、ラモスとウォルトンを含む5人が退場処分を受けた。ラモスのホームランは幻にはならなかったものの、ホームインはしておらず、おそらく、三塁も踏んでいない。