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7月のホームラン。大谷翔平の月間9本塁打はア・リーグ最多タイ。ナ・リーグには10本以上が2人

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョーイ・ボトー(シンシナティ・レッズ)Jul 28, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 オールスター・ブレイクを挟み、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、7月に9本のホームランを打った。これは、ア・リーグ最多タイだ。これまでの3ヵ月は、4月の8本がア・リーグ2位タイ(両リーグ2位タイ)、5月の7本がア・リーグ8位タイ(両リーグ12位タイ)、6月の13本はア・リーグ最多(両リーグ2位)だった。

 4ヵ月続けて7本塁打以上は、大谷とブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)の2人しかいない。こちらの月間本塁打は、それぞれ、7本、9本、10本、7本。シーズン全体の33本は、大谷の37本に次ぎ、両リーグで2番目に多い。シーズン27本のマット・オルソン(オークランド・アスレティックス)は、直近3ヵ月とも7本ずつだが、4月は6本なので、4ヵ月連続6本以上となる。

 7月の月間本塁打が二桁に達したのは、11本のジョーイ・ボトー(シンシナティ・レッズ)と10本のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)だ。なかでも、ボトーはオールスター・ブレイク後にアーチを量産した。7月20日に後半戦の1本目を打ち、24日~30日は7試合連続で計9本。31日にストリークは止まったものの、この試合の4打席目に記録したシングル・ヒットは、ライトのフェンスを直撃した。あと数インチ上であれば、ホームランになっていた。アロンゾは月間10本のホームランに加え、その間にホームラン・ダービーも制した。

筆者作成
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 ナ・リーグの本塁打王の行方は、ここから混沌としてくるかもしれない。現時点のトップ3のうち、2位と3位の本数は、もう増えない。25本塁打のカイル・シュワーバーは、ナ・リーグのワシントン・ナショナルズからア・リーグのボストン・レッドソックスへ移籍した。今後はホームランを打っても、ナ・リーグのランキングにおける本数は、25本のままだ。24本塁打のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は、右膝の前十字靱帯の断裂により、今シーズンを終えている。

 また、31本塁打でトップを走るフェルナンド・タティースJr.(サンディエゴ・パドレス)も、しばらくは本数を増やせない。7月30日に左肩を痛め、翌日、故障者リストに入った。4位の5人とは8本差があるものの、その一人は、7月に10本塁打のアロンゾだ。2年前、アロンゾはシーズン53本塁打の新人記録を打ち立てて、本塁打王のタイトルを獲得している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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