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大谷翔平がホームラン・ダービーで優勝すればエンジェルスではあの選手以来。最大のライバルはその息子!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Jun 11, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 オールスター・ゲームの前日、7月12日にクアーズ・フィールドで行われるホームラン・ダービーに、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が出場する。出場の発表は、大谷が1人目。他のメンバーはまだ決まっていない。

 ホームラン・ダービーは、1985年に始まった。エンジェルスからは、ウォーリー・ジョイナー(1986年)、トロイ・グロス(2001年)、ギャレット・アンダーソン(2003年)、ブラディミール・ゲレーロ(2007年)、マーク・トランボ(2012年)、アルバート・プーホルス(2015年/現ロサンゼルス・ドジャース)が出場している。

 彼らのうち、ジョイナーはダリル・ストロベリーと並び、最多の4本を打った。1986年は5アウト(ホームラン以外)になるまでを「1イニング」として、6人が2イニングずつ打席に立った。アンダーソンとゲレーロは、現在とまったく同じではないものの、3ラウンドのフォーマットで優勝した。グロスは1本も打てず、トランボとプーホルスはセカンド・ラウンドで姿を消した。

 今年のホームラン・ダービーで大谷が優勝すれば、エンジェルスではゲレーロ以来、14年ぶりということになる。ちなみに、5年前、大谷は日本プロ野球のホームラン・ダービーで優勝している。

 一方、ゲレーロの息子、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)も、ホームラン・ダービーに出場する可能性は高い。現時点のシーズン本塁打は22本。大谷より3本多く、ア・リーグのトップに立っている(ナ・リーグも、サンディエゴ・パドレスのフェルナンド・タティースJr.が同じく22本でトップ)。

 ゲレーロJr.が優勝すると、こちらは史上初の親子優勝となる。

 前回、2019年のホームラン・ダービーに出場したゲレーロJr.は、最初のラウンドで29本、次のラウンドで40本、決勝ラウンドで22本のホームランを打った。ファイナル・ラウンドでピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)に敗れたものの、その差は1本。アロンゾの計57本に対し、ゲレーロJr.は計91本を記録した。それまでの最多は、2016年のジャンカルロ・スタントン(当時マイアミ・マーリンズ/現ニューヨーク・ヤンキース)の計61本だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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