最多勝&ノーヒッターの投手が「今年2度目の引退」でキャリアを終える
5月11日、ミルウォーキー・ブルワーズに在籍していたジョーダン・ジマーマンが、引退を発表した。
ジマーマンは、5月23日に35歳の誕生日を迎える。今シーズンは、メジャーリーグ13年目だった。ワシントン・ナショナルズ時代には、2012~15年に4年続けて195イニング以上を投げ、それぞれ二桁勝利を記録し、自己最多の19勝を挙げた2013年は、最多勝のタイトルをアダム・ウェインライト(セントルイス・カーディナルス)と分け合った。翌年の最終登板では、ノーヒッターを達成。通算100勝まで、あと5勝に迫っていた。ちなみに、チームメイトだったライアン・ジマーマン(ナショナルズ)とは、ラストネームの綴りが違う。引退するジマーマンは、最後にNが2つ並ぶ。
だからというわけではないが、ジマーマンの引退は、これが「2度目」だ。
今シーズン、ブルワーズの開幕ローテーションに入れなかったジマーマンは、オルタネイト・トレーニング・サイトにいた。ブルワーズのビート・ライター、MLB.comのアダム・マッカルビーによると、4月27日にブルペンで投げ、オフの翌日に引退を決意し、代理人に知らせた。4月29日の朝、代理人はブルワーズにジマーマンの意向を伝えた。ところが、その数時間後、ジマーマンはブルワーズの要請に応じ、引退を撤回した。
ブルワーズの投手陣には、故障者が続出していた。その上、4月29日にはコービン・バーンズが故障者リストに入ることになった。ジマーマンの自宅は、ブルワーズが本拠を構えるのと同じ、ウィスコンシン州にある。
記録上は、引退からの復帰ではない。ジマーマンは、メジャーリーグへ昇格した。そして、モップアップとして、5月2日と7日に3.2イニングと2.0イニングを投げた。最初の登板では打ち込まれたものの、次の登板は無失点で切り抜けた。2登板とはいえ、ブルワーズが求める役割を、ジマーマンは果たした。