Yahoo!ニュース

今世紀最多の251勝を挙げた大物投手の妻が、大手エージェンシーの代理人に

宇根夏樹ベースボール・ライター
サバシア一家 Feb 16, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 クリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー(CAA)が、CC・サバシアの妻アンバーを、ベースボール部門のエージェント(代理人)として迎え入れた。

 彼女の夫は、2001年から19年まで、メジャーリーグの3チーム、クリーブランド・インディアンズ、ミルウォーキー・ブルワーズ、ニューヨーク・ヤンキースで投げた。2007年にサイ・ヤング賞を受賞し、2009~10年は2年続けて最多勝のタイトルを獲得した。将来、殿堂入りする可能性も高い。215勝と3093奪三振は、どちらも現時点の21世紀最多だ。ちなみに、2番目に多いジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)は、226勝と3013奪三振を記録している。

 アンバーとCC(カーステン・チャールズ)は、高校時代に出逢い、2003年に結婚した。

 CCは、1998年のドラフトで、インディアンズから全体20位指名を受けた。大型契約も手にしている。FAになった2008年のオフにニューヨーク・ヤンキースから7年1億6100万ドルの契約を得て、2011年のオフに5年1億2200万ドルの延長契約を交わした(最初の契約には、2011年のオフにCCが契約を途中で打ち切ることができるオプト・アウトの権利がついていた)。一方、そのキャリアはずっと順風満帆だったわけではない。CCは、アルコール依存症になったこともある。

 アンバーが誰の代理人を務めるのかはまだわからないが、大物投手の妻が大物選手の代理人となるかもしれない。CAAは、大手エージェンシーだ。現役メジャーリーガーに限っても、バスター・ポージー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)やノア・シンダーガード(ニューヨーク・メッツ)、J.T.リアルミュート(フィラデルフィア・フィリーズ)をはじめ、何人もの選手を顧客としている(代理人は必ずしも同じではない)。大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)も、その一人だ。

 なお、アンバーが代理人を務める可能性は低そうだが、息子のカーステンは高校生(上の写真にはいない)。内野の両コーナーを守っていて、来年のドラフトの対象となる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事