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前田健太も止められず、A'sの連勝は11に。10連勝以上を記録した年のポストシーズン進出は100%

宇根夏樹ベースボール・ライター
セス・ブラウン(左)と前田健太 Apr 21, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 オークランド・アスレティックスの初勝利は、ア・リーグのどのチームよりも遅く、開幕から6連敗を喫した。けれども、9試合目の4月9日からは一転し、まったく負けていない。4月21日も勝利を収め、連勝を11に伸ばした。

 運も味方しているのだろうか。4月21日の試合は、対戦したミネソタ・ツインズの前田健太だけでなく、前田と投げ合ったフランキー・モンタスも乱調。A'sは9回裏に犠牲フライで10対10の同点に追いついたものの、10回表に2点を取られ、その裏は最初の2人が続けてアウトとなった。ところが、そこから、四球、四球、内野ゴロ失策(捕球)、内野ゴロ失策(送球)により、3点を挙げた。サヨナラ勝ちを、ツインズにプレゼントしてもらった格好だ。

 A'sの10連勝以上は、今回が22度目。過去には、10連勝以上を記録しながら、ポストシーズンに進めなかった年もある。だが、それらはすべて、フィラデルフィア・アスレティックス(1901~54年)かカンザスシティ・アスレティックス(1955~67年)だった時代のことだ。オークランド移転後の8度は、マイケル・ルイスの「マネー・ボール」に描かれている20連勝の2002年を含め、いずれもポストシーズンに進出している。

筆者作成
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 今シーズンの11連勝(継続中)は、71得点と33失点。8試合で6得点以上を挙げている一方で、完封が4試合あり、2失点以下は6試合を数える。

 次にA'sが対戦するのは、ボルティモア・オリオールズだ。4月23日から、アウェーで3試合を行う。昨シーズンと今シーズンのここまでは対戦がなく、2018~19年の計13試合はA'sの11勝2敗。2019年の2試合目から、A'sはオリオールズに6連勝中だ。

 なお、オークランド移転前を含めても、12連勝以上を記録した年のA'sは、すべてポストシーズンへ進んでいる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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