28歳のルーキーが、20世紀以降初の「初スタメンで5打数5安打」

ヤミーン・マルセイディス(シカゴ・ホワイトソックス)Mar 9, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月2日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)がシーズン初本塁打を打った試合で、シカゴ・ホワイトソックスの「8番DH」として出場したヤミーン・マルセイディスは、5打席とも違う投手と対戦し、いずれもヒットを記録した。シングル4本に続き、5本目は二塁打。2打席目と5打席目に2打点ずつを挙げた。

 マルセイディスは、下のツイートにあるとおり、今年のバレンタイン・デーに28歳となった。だが、メジャーリーグ2年目のルーキーだ。しかも、これまでの出場は、昨シーズンの1試合だけ。8月2日の8回表に、代打として起用され、二塁ゴロに討ち取られた。捕手の他、内外野の両コーナーも守るが、メジャーリーグではまだ守備についていない。

 スタッツ・バイ・スタッツによると、モダン・エラ――たいていの場合は1900年以降を指す――に入ってから、初スタメンの試合で5安打を記録したのは、1933年5月16日のセシル・トラビスとマルセイディスの2人しかいないという。その日にメジャーデビューしたトラビスは、7打数5安打。5本目は10回裏に打った。マルセイディスが記録した5打数5安打と9イニングで5安打は、どちらも初スタメンでは初(モダン・エラ)ということになる。

 ESPNは、モダン・エラの前である1894年に、フレッド・クラークも初スタメンで5安打と記している。こちらは、5打数5安打らしい。

 ドミニカンのマルセイディスは、18歳の時にワシントン・ナショナルズと契約し、ドミニカン・サマー・リーグで3シーズン、プレーしたところで解雇された。その後、独立リーグとボルティモア・オリオールズを経て、2017年のオフにホワイトソックスへ。2019年はAAとAAAの計95試合で、打率.317と出塁率.388、23本塁打と19二塁打を記録した。

 このまま、トリビアだけに名を残すのか。それとも、遅咲きのメジャーリーガーとしてキャリアを築いていくのか。後者となることを期待したい。

 なお、初スタメンで5安打を記録した当時、クラークは21歳、トラビスは19歳だった。外野手だったクラークは、2500本以上のヒットと500以上の盗塁を記録しただけでなく、20代半ばから監督を兼任。1945年に殿堂入りした。遊撃手だったトラビスは、殿堂には入っていないものの、1500本以上のヒットを打ち、オールスター・ゲームに3度選ばれた。