秋山翔吾は「メジャーリーグ初本塁打が最も遅かった日本人選手」になる!? 昨年は155打数で0本
昨シーズン、秋山翔吾(シンシナティ・レッズ)は、155打数で38本のヒットを打った。そのなかには、二塁打が6本、三塁打も1本あった。けれども、ホームランはなかった。
秋山を除く、150打数以上の172人は、少なくとも1本のホームランを打った。0本塁打で2番目に打数が多かったのは、118打数のアンドレルトン・シモンズ(当時ロサンゼルス・エンジェルス/現ミネソタ・ツインズ)だ。秋山とは、37打数の差がある。
ただ、秋山は、日本プロ野球の通算4674打数で116本のホームランを打っている。ロング・ヒッターではないものの、2017~19年は3シーズン続けて20本塁打以上を記録した。遅かれ早かれ、メジャーリーグでもホームランは出るだろう。
その場合、メジャーリーグ初本塁打が最も遅かった――最も多くの打数を要した――日本人選手になるとも限らない。川﨑宗則の初本塁打は、メジャーリーグ2年目の通算247打数目だった。秋山があと91打数のうちにホームランを打てば、川﨑には並ばない。
また、秋山の155打数は、メジャーリーグ1年目にホームランがなかった日本人選手の最多ではない。2011年にツインズからメジャーデビューした西岡剛は、68試合に出場し、221打数で50安打を記録したが、長打は二塁打5本だった。翌シーズンの3試合を含め、西岡はメジャーリーグ通算233打数で0本塁打に終わった。
一方、松井稼頭央は、メジャーデビューとほぼ同時にホームランを打った。2004年4月6日の開幕戦に、ニューヨーク・メッツの「1番・遊撃」として出場し、1回表に初球をセンターへ弾き返した。こちらの記録は、いつか並ばれることはあっても、塗り替えられることはない。
城島健司、福留孝介(現・中日ドラゴンズ)、筒香嘉智(タンパベイ・レイズ)の3人も、開幕戦でメジャーデビューし、ホームランを記録した。前田健太(現ツインズ)がホームランを打ったのは、ロサンゼルス・ドジャースの開幕3試合目、前田のメジャーリーグ初登板だ。大谷翔平(エンジェルス)の初本塁打は出場3試合目だが、野手出場に限れば2試合目となる。
松井秀喜の初本塁打はグランドスラム、青木宣親(現・東京ヤクルトスワローズ)の1本目はインサイド・ザ・パーク・ホームラン(ランニング本塁打)だった。城島と福留は、最初のホームランをサイ・ヤング賞投手から打った。石井一久がホームランを記録したジェイク・ピービーも、その3年後にサイ・ヤング賞を受賞した。
なお、日本人選手のメジャーリーグ初記録については、野茂英雄が打ったホームランを含め、前にこちらで書いた。