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継続中のストリーク。昨年の本塁打王は3年連続30本塁打以上、前チームメイトの2人は5年連続20本以上

宇根夏樹ベースボール・ライター
鈴木誠也 MARCH 5, 2017(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 昨シーズン、30本以上のホームランを打った3人のうち、各リーグの本塁打王、東北楽天ゴールデンイーグルスの浅村栄斗と読売ジャイアンツの岡本和真は、その前の2シーズンも30本塁打以上を記録している(北海道日本ハムファイターズの中田翔は、5年ぶり2度目の30本以上)。2018年以降の本数は、浅村が、32本、33本、32本、岡本は、33本、31本、31本だ。

 3年連続30本塁打以上は、継続中のストリークでは最も長い。ウラディミール・バレンティン(福岡ソフトバンクホークス)は2016年から4年続けて30本塁打以上を記録していたが、2020年は二桁にも届かなかった。また、2018~19年に2年連続40本塁打以上&本塁打王の山川穂高(埼玉西武ライオンズ)とネフタリ・ソト(横浜DeNAベイスターズ)は、24本と25本に終わった。

 20本塁打以上のストリークは、2018年までチームメイトだった2人、鈴木誠也(広島東洋カープ)と丸佳浩(読売)の5年連続が、継続中の最長だ。プラス5本の25本塁打以上としても、鈴木は5年連続となる(丸は3年連続25本塁打以上を継続中)。パ・リーグでは、山川が20本塁打以上を4年続けている。

 鈴木が2016年から継続するストリークは、他にもある。打率.300以上、出塁率.380以上、OPS.900以上に、二塁打25本以上もそうだ。ちなみに、2017年の打率は、厳密に言えば.300未満の.299771167048055だ(2020年は.300ちょうど)。ただ、OPSは5シーズンとも.935を上回る。

 しかも、打率.300以上、出塁率.380以上、OPS.900以上の場合、どれも、鈴木の次に長い継続中の選手は、4年連続ではなく3年連続だ。例えば、過去4シーズンの吉田正尚(オリックス・バファローズ)のOPSは、2017年が.928、2018年と2019年がいずれも.956、2020年は.966だが、2017年は規定打席未満なので、ここでは、2018年以降の3年連続OPS.900以上としている。OPS.950以上は、鈴木と吉田の3年連続が継続中の最長だ。

筆者作成
筆者作成

 鈴木と吉田は、出塁率.400以上も2018年から3年連続。2人の他に、近藤健介(北海道日本ハム)も、過去3年続けて出塁率.400以上を記録している。近藤は3年連続.420以上だ。また、二塁打30本以上は、近藤の2年連続が継続中では最も長い。二塁打20本以上は、坂本勇人(読売)が2008年から13年連続。丸と鈴木大地(東北楽天)のストリークも長く、2013年から二塁打20本以上を8年続けている。

 昨シーズン、菊池涼介(広島東洋)はセ・リーグ最多の犠牲バント16本を記録したが、デビューから続けていた20本以上のストリークは8年で途切れ、9年連続15本以上を継続中となった。犠牲バント20本以上は、甲斐拓也(福岡ソフトバンク)の4年連続が、継続している選手のなかで最も長い。

 なお、シーズン本塁打、10本、15本、20本、25本、30本、35本、40本の、歴代で最も長いストリークについては、昨年1月に書いたこちらの記事に、リストを掲載した。

シーズン本塁打のストリーク。バレンティンは4年連続30本以上、坂本勇人は11年連続二桁を継続中

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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