秋山翔吾に「代打」は成功しているのか。対左の4分の1は、秋山に代わって右打者が打席へ
シンシナティ・レッズのデビッド・ベル監督は、これまでに9度、秋山翔吾の打席で代打を起用している。レッズで、秋山よりも多くの代打を送られている選手はいない。左投手がマウンドにいる時が7度、右投手は2度。代打として出場したのは、いずれも右打者だ。秋山が左投手と対戦したのは21打席なので、そのままいけば左投手と対戦する28打席のうち、4分の1に当たる7打席で交代させられている。
ちなみに、筒香嘉智(タンパベイ・レイズ)と大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)も、秋山と同じ左打者だが、筒香に打順が回ってきた時の代打起用は3度、大谷は皆無だ。筒香の場合、守備交代が多く、代走を起用されたことも何度かある。
秋山と交代した選手の9打席は、8打数2安打、1死球。それほどいい成績ではないと思うかもしれないが、打席の3分の1で出塁している。9月14日のダブルヘッダー1試合目にタイラー・スティーブンソンが打ったのは、サヨナラ本塁打だ。また、9月20日のアリスティーディス・アキーノは三塁ゴロながら、三塁走者がホームインした。9打席の半分近い4打席が、成功あるいは失敗ではなかった、と看做すことができよう。付け加えると、併殺打の機会は2度(7月26日と9月20日)あるが、どちらもそうなってはいない。
今オフ、ベル監督は解任されるかもしれない。ポストシーズン進出を逃せば、その可能性は高まりそうだ。来シーズンまでの3年契約を交わしているとはいえ、途中解任は珍しいことではない。ただ、誰が采配を振るにせよ、秋山が途中で交代させられないようにするには、まず結果を残す必要があるだろう。
ここまでの打率は.239だが、出塁率は.360と悪くない。レッズで100打席以上の8人のなかでは、ジェシー・ウィンカーの出塁率.383に次ぐ。けれども、秋山の出塁率は、対戦した投手の左右で大きな差がある。それぞれの打席数がまったく違うため、単純に比較はできないが、対右の.371(144打席)に対し、対左は.286(21打席)に過ぎない。