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息子のメジャーリーグ初安打は、父が打ったのと同じ球場

宇根夏樹ベースボール・ライター
ダズ・キャメロン(デトロイト・タイガース)Sep 11, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月11日、ダズ・キャメロン(デトロイト・タイガース)がメジャーリーグ初安打を記録した。この試合は、シカゴ・ホワイトソックスの本拠地、ギャランティード・レイト・フィールドで行われた。ダズの父であるマイク・キャメロンは、25年前にホワイトソックスからデビューし、本拠地のコミスキー・パーク、現在のギャランティード・レイト・フィールドで最初のヒットを打った。

 キャメロン親子は、ともに右投げ右打ちの外野手だ。父はドラフト18巡目・全体488位(1991年)、息子は1巡目・全体37位(2015年)。指名された当時は、どちらも高校生だった。息子は3年前の夏に、ジャスティン・バーランダーの交換要員の一人として、ヒューストン・アストロズからタイガースへ移籍した。

 MLB.comのサラ・ラングスは、イライアス・スポーツ・ビューローのデータとして、同じ球場でメジャーリーグ初安打を記録した親子をツイートで挙げている。それによると、マイクとダズはここ70年間で4組目だという。1組目のジム・マクナイトジェフ・マクナイトはリグリー・フィールド(1960年/1989年)、2組目のゲリー・マシューズ親子――父と息子は同名――はサンディエゴ・スタジアム/クアルコム・スタジアム(1972年/1999年)、3組目のダンテ・ビシェットボー・ビシェットはロイヤルズ・スタジアム/コーフマン・スタジアム(1988年/2019年)だ。現役選手のボーは、トロント・ブルージェイズでプレーしている。

 この4組のなかに、同じ球団からデビューした親子はいない。マクナイト親子とキャメロン親子は、デビューした球場も親子でそれぞれ異なる。キャメロン親子の場合、父はスカイドーム(現ロジャース・センター)、息子はコメリカ・パークでデビューし、息子はギャランティード・レイト・フィールドで初安打を記録する前に、コメリカ・パークだけでなく、ブッシュ・スタジアムでもプレーした。

筆者作成
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 なお、ボーに先駆け、昨シーズンにブルージェイズからデビューしたブラディミール・ゲレーロJr.キャバン・ビジオも、メジャーリーガーの父を持つ。だが、この2人に、父と同じ球場で最初のヒットを打つチャンスはなかった。

 ブラディミール・ゲレーロが1996年に初安打を記録したアトランタ-フルトン・カウンティ・スタジアムは、その翌年に解体された。クレイグ・ビジオが1988年に初安打を記録したアストロドームは、今も存在しているものの、アストロズが本拠地としていたのは1999年までだ。ゲレーロJr.とキャバンは、どちらもロジャース・センターで最初のヒットを打った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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