前田健太が惜しくも逃した、史上初の「日米ノーヒッター」。前田以外にもリーチをかけている投手はいるが…
8月18日、前田健太(ミネソタ・ツインズ)がノーヒッターまで3アウトに迫った。9回表の先頭打者、エリック・ソガード(ミルウォーキー・ブルワーズ)にヒットを打たれるまで、与四球2、被安打ゼロ。8者連続を含む、12三振を奪った。
広島東洋カープ時代の2012年4月6日に、前田はノーヒッターを達成している(与四球2、奪三振6)。日本プロ野球とメジャーリーグの両方でノーヒッターを成し遂げた投手は、順序や出身国を問わず、まだ誰もいない。今回、前田はその1人目になりかけた。
現時点で「日米ノーヒッター」にリーチをかけている――日本プロ野球とメジャーリーグのどちらか一方はすでに記録済みの――現役投手は、前田だけではない。山口俊(トロント・ブルージェイズ)は、読売ジャイアンツ時代の2018年7月27日にノーヒッターを達成した。
一方、前田と山口の2人と違い、メジャーリーグでノーヒッターを達成し、現在は日本プロ野球の球団に在籍している投手もいる。岩隈久志(読売ジャイアンツ)がそうだ。2015年8月12日に、岩隈はシアトル・マリナーズの投手として。ノーヒッターを成し遂げた。
ただ、今のところ、山口はリリーフとして投げている。2018年のオフに日本球界へ戻ってきた岩隈は、昨シーズンも今シーズンも、一軍のマウンドに上がっていない。「日米ノーヒッター」に最も近いところにいるのは、やはり、前田だ。
なお、山口は単独ノーヒッターの前年にも、6月14日に6イニングを無安打に封じ、その後を引き継いだスコット・マシソン(2イニング)とアルキメデス・カミネロ(1イニング)とともに、継投ノーヒッターに名を連ねた。山口の場合、現在の役割からすると、日米で達成となる可能性があるのは、継投ノーヒッターだろう。こちらも、日本プロ野球とメジャーリーグの両方でその一員となった投手は皆無だ。