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球界に広がる新型コロナウイルスの感染。これまで出場していた選手が「ここからのシーズン欠場」を決断

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロレンゾ・ケイン(ミルウォーキー・ブルワーズ)Sep 28, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月1日、ミルウォーキー・ブルワーズは、ロレンゾ・ケインがここからのシーズンを欠場することを発表した。

 2018年の1月下旬に、ブルワーズは2人の外野手を手に入れた。マイアミ・マーリンズからクリスチャン・イェリッチを獲得し、カンザスシティ・ロイヤルズからFAとなっていたケインと5年8000万ドルの契約を交わした。

 そこから、ブルワーズは2年続けてポストシーズンへ進出した。イェリッチとケインの2人がいなければ、イェリッチだけであれば、おそらく、そうはなっていなかっただろう。今シーズンも、ケインは開幕からセンターを守っていた。

 ここからのシーズン欠場は、7月31日と8月1日の試合が順延された後に決めたようだ。ブルワーズが対戦することになっていたセントルイス・カーディナルスに、新型コロナウイルスの感染者が発生。ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールらによると、検査で陽性反応が出た選手は少なくとも4人に上るという。ケインには3人の息子がいる。5歳と4歳と2歳だ。

 ケインの直前には、コール・スチュワート(ボルティモア・オリオールズ)とイーサン・ディアズ(マイアミ・マーリンズ)も、シーズン欠場を選択した。スチュワートは今シーズンの試合で投げていないが、ディアズは2試合に出場した。

 スチュワートは1型糖尿病を抱えているため、感染した際に「ハイリスク」な選手と認定されている。また、ディアズのいるマーリンズでは、感染者の集団発生が起きている。ちなみに、ディアズはイェリッチの交換要員の一人として、ブルワーズからマーリンズへ移籍した。

 なお、開幕前にシーズン欠場を決めた選手については、こちらで書いた。彼らのうち、ニック・マーケイキス(アトランタ・ブレーブス)は、先月下旬、欠場を取りやめてプレーすることを表明した。

新型コロナウイルス感染のリスクを考慮して「シーズン欠場」を決めた選手たち。彼らに来シーズンはあるのか

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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