「最もエキサイティングな選手」が引退。通算131本の三塁打は21世紀最多
ホゼ・レイエスが、ツイッターに声明文を掲載し、引退を表明した。2018年のオフにニューヨーク・メッツからFAとなった時点では、現役続行の意思を示していたが、以降はどの球団と契約することもなく、選手としてのキャリアにピリオドを打った。
全盛期のレイエスを形容する際には、「最もエキサイティングな選手」というフレーズがしばしば用いられた。実際、球場あるいはテレビで当時のメッツの試合を観た人はわかると思うが、レイエスのプレーは、攻守とも躍動感に溢れていた。
そのことは、スタッツからも窺える。1960年以降、130本以上の三塁打を打った選手は、レイエスを含めて7人しかいない。21世紀に限れば、レイエスだけだ。
また、1960年以降のシーズン15三塁打以上は、ウィリー・ウィルソン(1980、82、85、87年)とレイエス(2005~06、08、11年)の4度が最多。3度のカール・クロフォード(2004~06年)がそれに次ぐ。
メッツでレイエスと三遊間コンビを組んだデビッド・ライトもそうだが、おそらく、レイエスも殿堂入りはしないだろう。けれども、間違いなく、この2人はメッツの「顔」だった。
ライトは一度も移籍せず、2004年から2018年まで、メッツでプレーした(2017年は全休)。ライトより1年早くデビューしたレイエスは、2011年までメッツで過ごし、2016年に再びメッツへ戻ってきた。
ライトが引退した後、メッツで背番号「5」のユニフォームを着た選手はいない。レイエスの背番号「7」――2度のメッツ在籍時だけでなく他の3球団でも同じ背番号だった――は、2015~16年のトラビス・ダーノー(現アトランタ・ブレーブス)だけでなく、昨年の夏にトロント・ブルージェイズから加入したマーカス・ストローマンも使用したが、ストローマンはシーズン終了後、レイエスに敬意を表して背番号を変更するとツイート。今シーズンは開幕から故障者リストに入っているものの、背番号を「0」としている。