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NPB2球団でそれぞれ150本以上のホームランは7人。そのうち2人は両球団とも200本塁打以上

宇根夏樹ベースボール・ライター
落合博満 November 11, 2007(写真:ロイター/アフロ)

 通算300本塁打以上の42人中、3分の1に当たる14人は、NPBのキャリアを通して同じ球団でプレーした。中村剛也(415本)もその一人だ。これまでは、西武/埼玉西武ライオンズ一筋。現在も、埼玉西武に在籍している。

 14人を球団ごとに分けると、読売ジャイアンツが最も多く、王貞治(868本)、長嶋茂雄(444本)、阿部慎之助(406本)、原辰徳(382本)、松井秀喜(332本)、高橋由伸(321本)の6人を数える。松井はMLBでもプレーし、4球団で計175本塁打を記録したが、NPBでは読売以外に在籍していない。

 他に複数の選手がいる球団は、広島東洋カープだけだ。こちらは、536本の山本浩二と504本の衣笠祥雄。長年にわたってチームメイトだった2人が、どちらも500本以上のホームランを打った。

 一方、通算300本塁打以上の3分の2は、2球団以上でプレーした。その28人のうち、清原和博(525本)、落合博満(510本)、大杉勝男(486本)、金本知憲(476本)、田淵幸一(474本)、土井正博(465本)、山崎武司(403本/崎の右上は大ではなく立)の7人は、「2球団でそれぞれ150本以上」を記録した。なかでも、落合と金本は各150本以上にとどまらず、「2球団でそれぞれ200本以上」だ。大杉も、ほぼそれに近い。

筆者作成
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 大杉と金本は「2球団でそれぞれ1000安打以上」でもある。なお、山崎が中日ドラゴンズで打ったホームランは、186本中185本が最初の在籍時。オリックス・ブルーウェーブと東北楽天ゴールデンイーグルスを経た後、中日に戻って最後の1本を放った。

「2球団でそれぞれ150本以上」に迫ったのは、アレックス・ラミレス(380本)と和田一浩(319本)だ。ラミレスは、ヤクルト/東京ヤクルトスワローズで211本、読売で148本(その後、横浜DeNAベイスターズで21本)。和田は、西武で177本、中日で142本だ。

 今のところ、「2球団でそれぞれ150本以上」が射程圏の現役選手はいない。

 通算100塁打以上の現役選手は、タンパベイ・レイズの筒香嘉智(205本)とシンシナティ・レッズの秋山翔吾(116本)を含めて30人。昨シーズンが終わった時点では、1球団でプレーしてきた選手が19人、2球団以上は11人だった。

筆者作成
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 後者の11人中、阪神タイガースの福留孝介は「2球団でそれぞれ150本以上」に最も近いが、それには、阪神であと62本を要する。42歳の年齢――今月26日に43歳――と過去4シーズンに計53本ということからすると、ハードルはかなり高い。

 2球団でそれぞれ1000安打以上の選手については、こちらで書いた。

NPB2球団でそれぞれ1000安打以上は4人。それに最も近い現役選手は…

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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