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東北楽天の鈴木大地は、NPB新記録にリーチをかけている。今年も15死球以上なら…

宇根夏樹ベースボール・ライター
竹之内雅史 1977(写真:岡沢克郎/アフロ)

 鈴木大地(東北楽天ゴールデンイーグルス)は、これまで千葉ロッテマリーンズでプレーし、過去3年はそれぞれ15打席以上でぶつけられた。2017年は18死球(リーグ1位)、2018年は17死球(2位)、2019年は16死球(2位)だ。

 3年連続15死球以上は、史上最長タイ。1973~75年の竹之内雅史、1988~90年の清原和博、2003~05年の城島健司、2016~18年の田中広輔(広島東洋カープ)と並んでいる。鈴木が今シーズンも15死球以上を記録すれば、史上初の4年連続となる。昨シーズンは田中がリーチをかけていたが、97試合の出場で2死球にとどまり、ストリークは途切れた。

筆者作成
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 昨シーズン、鈴木の16死球はいずれも違う投手からだった。ただ、球団ごとの偏りはあり、東北楽天戦は高梨雄平にぶつけられた8月20日の1死球のみ。福岡ソフトバンクホークス戦の6死球が最も多く、パ・リーグの他3球団は3死球ずつ。交流戦の死球はなかった。

 過去3年の合計も、東北楽天戦の5死球はパ・リーグ5球団のなかで最も少ない。それ以外のパ・リーグ4球団はあまり差がなく、北海道日本ハムファイターズ戦が12死球、オリックス・バファローズ戦が11死球、埼玉西武ライオンズ戦が10死球、福岡ソフトバンク戦は9死球。残る4死球は、阪神タイガース戦の3死球と広島東洋戦の1死球だった。

 シーズン15死球以上を4年連続とするかどうかはさておき、くれぐれも怪我がないことを願いたい。

 なお、シーズン15死球以上の回数は、竹之内の5度が最も多い。また、竹之内は1969~79年に、11年続けて二桁死球を記録している。こちらは、最長かつ最多。次いで長いのは中島宏之(現・読売ジャイアンツ)の8年連続(2004~11年)、次いで多いのは清原の10度(1986~90年、1997年、1999年、2001年、2003年、2005年)だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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