サイン盗みの告発者が「自分の身は自分で守れる」
相手バッテリーのサインを盗んでいたヒューストン・アストロズに対し、怒っている選手は多い。今シーズン、アストロズの選手は、何度も死球に見舞われるかもしれない。
それとともに、もう一人、死球が懸念される選手がいる。オークランド・アスレティックスの投手、マイク・ファイヤーズだ。
2015~17年にアストロズで投げたファイヤーズは、昨年11月に「告発者」となった。ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールとエバン・ドレリッチが発表した記事には、アストロズのサイン盗みとその方法についての、ファイヤーズの発言があった。
これに対し、殿堂入り投手のペドロ・マルティネスは、WEEI(ラジオ局)の番組で「ヒューストン・アストロズでプレーしている時にそうしたのなら、マイク・ファイヤーズはガッツがあったと思う。でも、ヒューストン・アストロズを去ってからだ」「バッド・チームメイト」などと語った。
アストロズでファイヤーズとチームメイトだったかどうかを問わず、ペドロと同じように感じている現役投手がいてもおかしくない。先日、会見に臨んだコミッショナーのロブ・マンフレッドは、記者の質問に「マイク・ファイヤーズがどこでプレーしようとも、できる限りのプロテクトを講じる」と答えた。
どちらもア・リーグ西地区のアスレティックスとアストロズは、今シーズンも19試合で対戦するが、ファイヤーズが打席に立つことはない。ただ、ナ・リーグの球団のホームで行われる試合は、DHがない。
けれども、ファイヤーズは「自分の身は自分で守れる」と語ったという。ジ・アスレティックのアレックス・コフィーが報じている。
ちなみに、ファイヤーズはこれまで104打席に立ち、打率.081(86打数7安打)、18犠打を記録している。長打も四球も死球もゼロだ。ただ、2年前に「死球は今回が初めてだが、この打者と投手には因縁あり」で書いたとおり、死球にまつわるエピソード――ぶつけられる方ではなく、ぶつけた方だが――は皆無ではない。