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投手陣のほぼ全員が「上半身裸」で練習の理由は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ノア・シンダーガード(ニューヨーク・メッツ)Sep 10, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2月15日、ノア・シンダーガードを除くニューヨーク・メッツの投手は、いずれも上半身裸で練習を始めた。場所はフロリダ州なので寒くはないだろうが、メッツに限らず、まず見かけることのない光景だ。ユニフォームの上下のうち、ジャージは着ていないものの、パンツは履いていて、キャップもかぶっている。

 これは、ユニフォームの下に、タトゥーは彫ってあっても「ブザー」は装着していないと示すため……ではない。ちなみに、2017年のメッツ対ヒューストン・アストロズは、ヒューストンのミニッツメイド・パークで行われ、3試合ともメッツがアストロズに敗れた。その後、両球団は対戦していない。今シーズンは、4月7~8日にミニッツメイド・パーク、6月2~3日にシティ・フィールドで顔を合わせる。

 彼らが上半身を露出したのは、むしろ「サイレント・トリートメント」に近い。ホームランを打った後にダグアウトへ戻ってきた選手を、チームメイトが無視する、あの行為だ。今回は、チームメイトがシンダーガードをからかった。

 シンダーガードは、上半身裸で練習に臨むことがよくある。これは、今年始まったことではない。「シューレス・ジョー」ならぬ、「シャツレス・シンダーガード」あるいは「シャツレス・ソー」といったところだ。もしかすると、鍛え抜いた肉体を見てもらいたいという気持ちも、シンダーガードにはあるのかもしれない。「ソー」のニックネームは、マイティ・ソーからきている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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