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日本人メジャーリーガーのNPB復帰。彼らは元の球団に戻るのか、それとも違う球団へ!? 牧田和久は後者

宇根夏樹ベースボール・ライター
牧田和久 Apr 3, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 11月26日、東北楽天ゴールデンイーグルスは「牧田和久選手との間で入団基本合意しましたので、お知らせいたします。」と発表した。牧田は2011~17年に埼玉西武ライオンズで276試合に投げた後、2018年にサンディエゴ・パドレスで27試合に登板した。2019年もパドレスに在籍していたが、メジャーリーグでの登板はなかった。

 日本プロ野球の一軍でプレーした後にメジャーリーガーとなり、そこから再び日本プロ野球の一軍でプレーした日本人選手は、村上雅則(マッシー村上)を筆頭に40人を数える。そのうち、木田優夫岡島秀樹の2人は、NPB→MLB→NPB→MLB→NPBと「2往復」した。来シーズンは、牧田あるいは岩隈久志が41人目(と42人目)になりそうだ。岩隈は2001~11年にNPB(大阪近鉄バファローズと東北楽天)、2012~17年はMLB(シアトル・マリナーズ)で投げた。2018年のメジャーリーグ登板はなく、そのオフに読売ジャイアンツへ入団したが、2019年の一軍登板もなかった。

筆者作成
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 NPB→MLB→NPBと「1往復」した38人中、上原浩治(読売→MLB→読売)のようにメジャーリーグの直前と直後にプレーした球団が同じ選手は19人、違う選手も19人だ。ちなみに、中村紀洋(大阪近鉄→MLB→オリックス・バファローズ)は前者に数えた。「2往復」の2人を含めても、半数ずつは変わらない。木田は同じ球団(1往復目)と違う球団(2往復目)、岡島は違う球団と同じ球団だ。

 違う球団へ「戻った」19人の行き先は、阪神タイガースが最も多い。伊良部秀輝(千葉ロッテマリーンズ→MLB→阪神)、城島健司(福岡ソフトバンクホークス→MLB→阪神)、福留孝介(中日ドラゴンズ→MLB→阪神)、建山義紀(北海道日本ハムファイターズ→MLB→阪神)、西岡剛(千葉ロッテ→MLB→阪神)の5人がそうだ。来シーズン、牧田が一軍で投げると、東北楽天も阪神に並ぶ。藪恵壹(阪神→MLB→東北楽天)、松井稼頭央(西武ライオンズ→MLB→東北楽天)、岩村明憲(東京ヤクルトスワローズ→MLB→東北楽天)、斎藤隆(横浜ベイスターズ→MLB→東北楽天)に続き、5人目となる。読売は、岩隈が一軍で登板しても、小林雅英(千葉ロッテ→MLB→読売)に次ぐ2人目だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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