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村上宗隆の三振は、現時点でシーズン歴代10位。史上2人目の180三振も射程圏

宇根夏樹ベースボール・ライター
この年、アンドルー・ジョーンズは歴代10位の164三振 March16,2013(写真:ロイター/アフロ)

 今シーズン、村上宗隆(東京ヤクルトスワローズ)は164三振を喫している。これは、すでに2013年のアンドルー・ジョーンズと並び、シーズン歴代10位に位置する。そして、東京ヤクルトは、あと18試合を残す。1993年にラルフ・ブライアントが記録した204三振には届かないだろうが、ブライアント以外には皆無の、シーズン180三振に達しそうだ。

筆者作成
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 また、村上の三振率(三振/打席)31.7%は、シーズン150三振以上の延べ29人中、8番目に高い。ブライアントの他に31%を超えたのは、5年前のエルネスト・メヒア(埼玉西武ライオンズ)とブラッド・エルドレッドしかいない。

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 もっとも、村上は、ホームランと三振だけの打者ではない。四球率(四球/打席)は11.8%。こちらは、シーズン150三振以上の10位だ。

 村上の61四球は、今シーズンのセ・リーグで6番目に多く、四球率は規定打席以上の31人中7位に位置する。これにより、打率はワーストの.228ながら、出塁率は24位(ワースト8位)の.322まで「上昇」する。打率.278の神里和毅(横浜DeNAベイスターズ)と同じ出塁率だ。一方、近本光司(阪神タイガース)の四球率5.3%は31人のなかで最も低く、打率は.267だが、出塁率は.312。村上を下回る。ちなみに、村上の四球率は、敬遠四球や死球の多さによるものではない。どちらも3ずつしか記録していない。

 なお、村上の打席は、ホームラン、四球、三振の3つが、ほぼ半分の49.4%を占める。こちらは、シーズン150三振以上では8番目(上位7人は50%以上)。今シーズンのセ・リーグでは、筒香嘉智(横浜DeNA)の46.1%を上回り、最も高い。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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