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パンダがトミー・ジョン手術を受ける。来シーズンは浪人か

宇根夏樹ベースボール・ライター
パブロ・サンドバル(サンフランシスコ・ジャイアンツ) Jul 26, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 パブロ・サンドバル(サンフランシスコ・ジャイアンツ)が、9月の1週目にトミー・ジョン手術を受ける。8月24日にジャイアンツが発表した。

 今シーズンは、久々に好調なシーズンを送っていた。レギュラー返り咲きとまではいかないものの、OPS.800以上(.823)は8年ぶり。5年ぶりの15本塁打以上にも、あと1本に迫っていた。だが、右肘を痛め、8月半ばに故障者リストへ入った。

 その体型に似合わぬ動きから、サンドバルは「カンフー・パンダ」のニックネームを持ち、地元サンフランシスコでの人気も高い。2012年のワールドシリーズでは、初戦に3打席続けてホームランを打ち、MVPを受賞した。

 ただ、今シーズンが終わると、サンドバルはFAになる。年齢も33歳と若くはない。来シーズンはどの球団にも所属せずに過ごし、2021年はマイナーリーグ契約からのスタートという可能性もある。

 もっとも、トミー・ジョン手術を受けた野手は、一般的に、投手よりも早く復帰している。例えば、コリー・シーガー(ロサンゼルス・ドジャース)の手術は昨年5月、メジャーリーグ復帰は今年3月だ。ディーディー・グレゴリアス(ニューヨーク・ヤンキース)はもっと早く、手術が昨年10月、復帰は今年6月。昨年10月に手術を受けた大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)も、野手としては今年5月に復帰した。

 グレゴリアスや大谷と同じくらいの期間であれば、サンドバルは来シーズン序盤に復帰できる。どのユニフォームを着ているかはわからないが、来シーズンも「カンフー・パンダ」はプレーしているかもしれず、そうなることを願いたい。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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