オリオールズの投手陣が「被本塁打のシーズン最多記録」を塗り替える。新記録に最も「貢献」したのは誰?

ダン・ストレイリー Jun 14, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月22日、アッシャー・オジャハウスキー(ボルティモア・オリオールズ)は、2本のホームランを打たれた。その1本目により、オリオールズのシーズン被本塁打は259本に。2016年にシンシナティ・レッズが作った、被本塁打258本のシーズン記録を塗り替えた。

 今シーズン、ホームランを打たれたオリオールズの投手は、31人を数える。そこには、本来は野手の3人、スティーブ・ウィルカーソンクリス・デービスハンサー・アルベルトも含まれている。ウィルカーソンの被本塁打は2本。4試合に投げ、2登板目と4登板目に1本ずつ打たれた。ちなみに、ウィルカーソンは3登板に史上初の記録も作った。10対8とリードした16回裏に登板し、打者3人――3人目は殿堂入りが確実なアルバート・プーホルス(ロサンゼルス・エンジェルス)――をいずれも討ち取り、セーブが公式記録となった1969年以降、初めてセーブを挙げた野手となった。

 もっとも、全体からすれば、野手が打たれたホームランは微々たるものだ。被本塁打10本以上の投手は9人(オジャハウスキーは14本)。そのうちの4人は、20本以上を打たれた。デビッド・ヘスの被本塁打は28本、ディラン・バンディは25本、ダン・ストレイリーガブリエル・イーノアは22本と21本だ。

 今シーズンのメジャーリーグでは、菊池雄星(シアトル・マリナーズ)やダルビッシュ有(シカゴ・カブス)ら、6人が30本以上のホームランを打たれている。そのなかにオリオールズの投手が不在というのは、奇妙な気がするかもしれないが、オリオールズで120イニング以上を投げているのはバンディ(127.0イニング)だけだ。ストレイリーは50イニング未満(47.2イニング)で22本という驚異的なペース――そのまま規定投球回に達すれば70本以上――で打たれ、6月下旬に40人ロースターから外された。その後、マイナーリーグ行きを受け入れ、7月末に金銭トレードでフィラデルフィア・フィリーズへ移ってからも、ストレイリーは昇格していない。

 また、ニューヨーク・ヤンキースの打者たちは、オリオールズの投手たちから61本のホームランを打った。これは、オリオールズの被本塁打の4分の1近く(23.5%)を占める。なかでも、グレイバー・トーレスゲリー・サンチェスは、どちらも10本以上。2人とも、シーズン本塁打の3分の1以上をオリオールズ戦で記録している。それぞれ、31本中13本(41.9%)と28本中10本(35.7%)だ。

 トーレスの13本は、地区制が始まった1969年以降では、1選手が1チームを相手に打ったシーズン本塁打の最多記録を更新した。それまでの最多は、1998年にシカゴ・カブスのサミー・ソーサがミルウォーキー・ブルワーズ戦で打った12本だった。史上最多は、1936年にヤンキースのルー・ゲーリッグがクリーブランド・インディアンズ戦で打った14本。トーレスは18試合(19試合のうち欠場が1試合)で13本なので、ペースとしては、ソーサの12試合で12本に及ばないものの、ゲーリッグの23試合で14本を凌ぐ。

 オリオールズは、すでにヤンキースとの対戦をすべて終えているが、シーズン終了時点の被本塁打は300本を超えるだろう。オジャハウスキーに続く2番手以降の投手は被本塁打ゼロだったが、残り34試合で40本のホームランを打たれると、300本に達する。ここまでの被本塁打は、1試合2.03本のペース。ヤンキース戦を除いても、1試合1.83本だ。