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ローテーションに200勝投手が2人。実績だけでなく、今シーズンの防御率はどちらも2点台

宇根夏樹ベースボール・ライター
ザック・グレインキー(ヒューストン・アストロズ)Aug 18, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月18日、ザック・グレインキー(ヒューストン・アストロズ)は、7イニングを投げてソロ本塁打による1失点にとどめ、通算200勝目を挙げた。現役の200勝投手は、他に2人。CC・サバシア(ニューヨーク・ヤンキース)とジャスティン・バーランダー(アストロズ)が、それぞれ251勝と219勝を記録している。

 グレインキーは、7月末にアリゾナ・ダイヤモンドバックスから移籍した時、200勝まで3勝に迫っていた。そこから3登板とも白星を手にし、アストロズには200勝投手が2人揃った。ちなみに、バーランダーが200勝に到達したのは、2018年8月19日だ。グレインキーの200勝目は、その1年後のほぼ同じ日。どちらも、オークランド・コロシアムのデー・ゲームで到達し、その時点で200勝122敗ということも共通する。

 同じチームに2人以上の200勝投手は、2013年にヤンキースで投げた、サバシアとアンディ・ペティット以来だ。この年、サバシアは7月3日に200勝目を挙げ、ペティットは9月28日の256勝目を最後にユニフォームを脱いだ。

 2013年のサバシアとペティットは、どちらも規定投球回をクリアしたが、防御率は4.78と3.74だった。今シーズン、バーランダーとグレインキーの防御率は2.81と2.84。すでに、2人とも162イニング以上を投げている。同じチームの200勝投手が、2人揃ってシーズン防御率2点台を記録すれば、2002年にアトランタ・ブレーブスで投げた、グレッグ・マダックス(2.62)とトム・グラビン(2.96)以来となる。当時のブレーブスにはジョン・スモルツもいたが、200勝到達は2007年5月24日。2002年はクローザーを務め、両リーグ最多の55セーブを挙げた。これは、ボビー・シグペン(1990年)の57セーブに次ぐ歴代2位。今日でも、歴代4位タイに位置する。

筆者作成
筆者作成

 現在、36歳のバーランダーと35歳のグレインキーは、来シーズンも、アストロズのローテーションにいるだろう。今シーズンの開幕直前、バーランダーはアストロズと、来シーズンから始まる2年6600万ドルの延長契約を交わした。グレインキーが持つ6年2億650万ドルの契約が終わるのも、バーランダーの延長契約と同じく、2021年のオフだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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