レイズの投手起用。「オープナー」に続いて「3人クローザー」!?

ディエゴ・キャスティーヨ(タンパベイ・レイズ)Apr 28, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、タンパベイ・レイズはア・リーグ東地区の首位を走っている。その原動力は、投手陣だ。185得点はリーグ11位に過ぎないが、防御率2.82は1位。バットでは投手を援護できていない野手陣も、グラブで盛り立てている。

 昨シーズン、レイズは「オープナー」を駆使し、90勝を挙げた。この白星は、ポストシーズンへ進めなかった20チームのなかでは、最も多かった。その効果については、3月に「「オープナー」は有効なのか。レイズの起用を検証する」で書いた。

「オープナー」とともに、今シーズンのブルペンには、もう一つの特徴がある。30チームのうち、3セーブ以上の投手が3人いるのは、レイズだけだ。ディエゴ・キャスティーヨが5セーブ、ホゼ・アルバラードが4セーブ、エミリオ・パガーンが3セーブを挙げている。

 このペースでいけば、3人揃ってシーズン10セーブ以上を挙げそうだ。防御率はいずれも1.60未満で、計13度のセーブ機会中、失敗はパガーンの1度しかない。パガーンは4月半ばまでAAAにいたが、3人とも故障者リストに入った期間はなく、計12セーブだけでなく、合わせて18ホールドも記録している。

 2006~13年の8シーズンに、3人以上が二桁セーブを挙げたチームはなかった。それが、2014~18年の5シーズンは、5チームに増えている。ただ、シーズンを通して3人ともチームに在籍していたのは、2016年のヒューストン・アストロズと2018年のミルウォーキー・ブルワーズしかなく、両チームとも、今シーズンのレイズとは事情が異なる。

筆者作成
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 アストロズの場合は、ルーク・グレガーソン(現セントルイス・カーディナルス)→ウィル・ハリスケン・ジャイルズ(現トロント・ブルージェイズ)の順にクローザーを務めた。ハリスのシーズン初セーブは6月5日。ジャイルズは5月26日に最初のセーブを挙げたが、クローザーに定着したのは2セーブ目の8月9日以降だ。グレガーソンもハリスも、セーブ失敗が相次ぎ、クローザーから外された。

 ブルワーズは、前年に39セーブのコリー・クネイブルが引き続きクローザーを務めるはずだったが、開幕直後に1ヵ月離脱した上、夏には不調に陥って、短期間ながらAAAへ送られた。

 それに対し、レイズは実績あるクローザーの不在が理由だ。キャスティーヨはメジャーリーグ2年目、アルバラードとパガーンは3年目。昨シーズンまでは3人合わせても通算8セーブしか挙げておらず、それもすべて、アルバラードが記録したものだ。

 ここまではうまく機能しているとはいえ、「オープナー」と違い、この「3人クローザー」が続いていくかどうかはわからない。先日、タンパベイ・タイムズのマーク・トプキンは、レイズがクレイグ・キンブレル(の代理人)に接触していると報じた。ドラフトが終わるのを待って、契約に至れば、キンブレルがクローザーを務め、3人はセットアッパーに「専念」することになるだろう。キンブレルが入団しなくても、3人のうち1人がクローザーに固定される可能性もある。

 なお、今シーズンのブルワーズでは、クネイブルがトミー・ジョン手術を受けてシーズン全休となり、ジョシュ・ヘイダーがクローザーを務めている。ここまでのところ、ヘイダーは11セーブを挙げ、ジェフリー・ジェフレスは0セーブだ。