トラウトと大谷を擁しながら、今年もエンジェルスはポストシーズンに進出できない!?

コディ・アレン Jul 3, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 他球団と同じく、ロサンゼルス・エンジェルスも新たな選手を加え、シーズンに臨む。けれども、大物は一人も加入していない。FA市場から迎えた選手は、大枚を投じるだけが補強ではないとはいえ、いずれも1年契約で、年俸は1200万ドル未満だ。

筆者作成
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 先発投手のマット・ハービートレバー・ケイヒルについては、12月に「大谷翔平がいないローテーション。ダークナイトとグラウンドボーラーが加わっても不安は拭えず」で書いたとおりだ。クローザーを務める予定のコディ・アレンは、過去5年に147セーブを挙げているが、昨シーズンは制球を乱し、8月下旬にクローザーでなくなってからも、復調できなかった。防御率は2013~17年の5年連続2点台から急上昇。3年続いていた30セーブ以上が途切れた上、いずれも90%前後だったセーブ成功率は85%を割った。ちなみに、昨オフにエンジェルスがトレードで獲得したジム・ジョンソンは、2012~13年に2年連続50セーブ以上の投球を甦らせることができず、現在はFAとなっている。

 捕手のジョナサン・ルクロイは、ディフェンスこそ高水準のままながら、OPSは2年続けてほぼ100ポイントずつ下降した。5年前に50本以上の二塁打を打ち、3年前にはホームランが20本を超えたのが、遠い昔に思える。一塁手のジャスティン・ボーアは、衰えが進むアルバート・プーホルスとの併用が予想される。これまでの実績からすると、プーホルスを控えに追いやるほどの打棒は期待できそうにない。

 トレードによる大物の獲得もない。12月に「防御率6点台と2点台のリリーフ投手が、1対1のトレード。得をするチームはどっち」で書いたように、ルイス・ガルシアはリリーバー同士の交換。トミー・ラステラを一流と評することができるのは、控えとしてだ。

 FA市場にはまだ大物が残っているものの、クレイグ・キンブレルはアレンヤズマニ・グランダルはルクロイとポジションが重なる(追記:グランダルは1年1825万ドルでミルウォーキー・ブルワーズと契約)。この2人はもちろん、ブライス・ハーパーマニー・マチャドダラス・カイクルも、エンジェルス入団は考えにくい。

 それでも、大谷翔平の出遅れが長引かなければ、打線には、マイク・トラウトと大谷、ジャスティン・アップトンの3人が並ぶ。昨年6月に左肩の手術を受け、以降のシーズンを欠場したザック・コザートも戻ってくる。やはり、不安は投手陣だ。ローテーションが機能しても、アレンが調子を取り戻せなければ、白星は最後に黒星へ転じる。また、ローテーションを組むであろう投手の半数以上は、数々の故障歴を持つ。彼らが相次いで離脱すれば、アレンの出番すら作れなくなる。

 同じ地区にヒューストン・アストロズがいるので、エンジェルスの現実的な目標はワイルドカードだろう。しかも、2枠あるワイルドカードの一方は、過去2年と同様に、東地区で凌ぎを削るボストン・レッドソックスとニューヨーク・ヤンキースのうち、地区優勝を逃した方が手にする可能性が高い。