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0勝2敗からのワールドシリーズ優勝はある!? 前例からすると確率は20%だが、ドジャースの場合は

宇根夏樹ベースボール・ライター
第2戦に先発のヒョンジン・リュ(99)は5回途中に降板 Oct 24, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ワールドシリーズは、第1戦に続き、第2戦もボストン・レッドソックスが勝利を収めた。過去に2勝0敗とした54チーム中、43チームは優勝を飾っている。この前例からすると、レッドソックスがワールドチャンピオンになる確率は79.6%、ロサンゼルス・ドジャースは20.4%だ。1998年以降に0勝2敗となった10チームは、いずれも優勝できず、2001年のニューヨーク・ヤンキースを除く9チームは、第4戦か第5戦に相手チームの優勝を目にした。

 もっとも、ドジャースは過去に3度、0勝2敗から巻き返して優勝している。ブルックリン時代に1度だけ優勝した1955年は、ヤンキースを相手に●●○○○●○。ミネソタ・ツインズと対戦した1965年も、各試合の勝敗は10年前と同じだった。1981年はヤンキースに連敗後、第3戦から4連勝した。サンプル数は少ないが、ドジャースに限れば、0勝2敗からの優勝確率は42.9%(3/7)だ。また、ドジャースのワールドシリーズ優勝は6度なので、その半数は0勝2敗からということになる。

 一方、レッドソックスが2勝0敗としたワールドシリーズは、今年が5度目だ。過去4度のうち、優勝を逃したのは、ビル・バックナーのトンネルがあった1986年しかない。前回、ドジャース(当時はブルックリン・ロビンズ)と対戦した1916年のワールドシリーズは、レッドソックスが2勝0敗とし、第3戦を落としたものの、そこから再び連勝した。ちなみに、2004年以降、レッドソックスはワールドシリーズの16試合で14勝を挙げている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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