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スタンカを筆頭に、日本シリーズで白星を挙げた外国人投手は28人。広島のジョンソンは27人目

宇根夏樹ベースボール・ライター
ミネソタ・ツインズ時代のクリス・ジョンソン MAY 1, 2014(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 1961年のジョー・スタンカを皮切りに、日本シリーズで白星を挙げた外国人投手は28人を数える。5勝のスタンカや4勝の郭泰源ら、6人は2勝以上していて、その合計は40勝に上る。1964年のスタンカと2016年のアンソニー・バースは、シリーズ3勝を挙げた。

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 ちなみに、黒星を喫した外国人投手は26人いて、計37敗だ。そのうち10人は、白星と黒星の両方を記録。同じ試合で外国人投手に白星と黒星がついた例も、6度ある。昨年の最終戦(第6戦)は、勝利投手がデニス・サファテ(福岡ソフトバンクホークス)、敗戦投手はエドウィン・エスコバー(横浜DeNAベイスターズ)だった。

 2009年以降は、どの日本シリーズでも外国人投手が白星を挙げている。黒星も含めれば、外国人投手に勝敗がついたのは、2007年から11年連続だ。今年もそれは続くかもしれない。広島東洋カープ、福岡ソフトバンク、埼玉西武ライオンズの3チームとも、クライマックスシリーズ・ファイナルステージで複数の外国人投手が投げている。クリス・ジョンソン(広島東洋)とリック・バンデンハーク(福岡ソフトバンク)は、過去に日本シリーズで勝利投手になったこともある。

 日本シリーズで白星を挙げた28人中23人は、メジャーリーグでもプレーした。リッチ・ゲイルウェイン・チェン(陳偉殷/マイアミ・マーリンズ)はポストシーズンでも投げ、ゲイルはカンザスシティ・ロイヤルズ時代に、1980年のワールドシリーズで2先発して0勝1敗を記録した。日本人投手を含め、日本シリーズとワールドシリーズの両方で登板した5人のうち、ゲイルとダルビッシュ有(シカゴ・カブス)はどちらのシリーズでも黒星を喫している。両シリーズで白星の松坂大輔(中日ドラゴンズ)は、日本シリーズが1勝3敗、ワールドシリーズは1勝0敗だ。

 なお、クライド・ライトはメジャーリーグのポストシーズンには出場していないが、息子のジャレット・ライトは16試合に登板した。クリーブランド・インディアンズにいた1997年は、ワールドシリーズでも2試合に先発し、最初の登板で白星を挙げた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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