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レッドソックスの相手がドジャースなら、102年ぶりのワールドシリーズ対戦。当時はベーブ・ルースも出場

宇根夏樹ベースボール・ライター
ミッチ・モアランド/リーグ優勝後 Oct 18, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ア・リーグはボストン・レッドソックスが優勝し、ナ・リーグではロサンゼルス・ドジャースが王手をかけている。両チームによるワールドシリーズは、過去に1度。今から102年前の1916年に対戦した。

 当時のドジャースはブルックリンに本拠を置き、ロビンズと呼ばれていた。レッドソックスにはベーブ・ルースが在籍。まだ、野手でも二刀流でもなく、投手だった。第2戦に先発したルースは、14イニングを投げきって白星を挙げた(投げ合ったシェリー・スミスも13.1イニングを完投)。ルースの失点はランニング本塁打による1点のみ。打席では5打数0安打ながら、二塁ゴロで同点に追いつく1打点を挙げた。シリーズは4勝1敗でレッドソックスが連覇。他の4試合に、ルースは出場しなかった。

 敗れたロビンズでは、ケーシー・ステンゲルが「3番ライト」として、3試合に先発出場した(他に代走が1試合)。後年、ステンゲルは監督として7度のワールドシリーズ優勝を果たした。これは、ジョー・マッカーシーと並んで最も多い。

 また、フェンウェイ・パークがオープンしたのは1912年だが、1915年と1916年のワールドシリーズは、収容人員の多いブレーブス・フィールド(ボストン・ブレーブスの本拠地)で試合を行った。1912年と1918年以降のワールドシリーズは、フェンウェイ・パークを使用している。

 なお、今年のワールドシリーズでレッドソックスが戦う相手は、ドジャースではなくミルウォーキー・ブルワーズの可能性もある。そうなれば、こちらは初の顔合わせ。ブルワーズは1997年までア・リーグに属していたが、ポストシーズンでレッドソックスと対戦したことはない。

 ワールドシリーズは、10月23日から始まる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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