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ダルビッシュ復帰の可能性が消滅したカブスは、先発投手の獲得に動くのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
ダルビッシュ有(シカゴ・カブス)Jun 21, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月下旬から故障者リストに入っていたダルビッシュ有(シカゴ・カブス)が、今シーズンを終えた。残りのレギュラーシーズンのみならず、カブスがポストシーズンへ進出しても、ダルビッシュが投げることはない。

 現在のカブスのローテーションには、ジョン・レスターホゼ・キンターナカイル・ヘンドリクスタイラー・チャトウッド、そして、7月下旬にテキサス・レンジャーズから獲得したコール・ハメルズがいる。チャトウッドは防御率5点台だが、ポストシーズンのローテーションは4人で回せる。

 ただ、カブスはナ・リーグ中地区の首位にいるものの、8月20日の時点で、ミルウォーキー・ブルワーズとの差は3ゲームに過ぎず、セントルイス・カーディナルスとも3.5ゲームしか離れていない。地区優勝できないと、2枠あるワイルドカードも逃し、ポストシーズンに進めないという事態も起こり得る。ワイルドカード・レースの1位から4位――ブルワーズは1位、カーディナルスは4位――までは0.5ゲーム差。その下に位置するロサンゼルス・ドジャースも、2位まで2ゲーム差だ。

 また、カブスでは、8月中旬にマイク・モンゴメリーが左肩を痛め、故障リストに入った。モンゴメリーは開幕をブルペンで迎えたが、ダルビッシュの離脱を受けて5月下旬から先発に回り、8月上旬までの13先発で防御率3.08を記録した。ハメルズが加入した時にローテーションから外れたのは、モンゴメリーではなくチャトウッドだった。

 順調にいけば、モンゴメリーは9月前に戻ってくるが、見通しは明らかではない。ポストシーズン進出を果たすために、カブスがここから先発投手の獲得に動く可能性は十分にある。

 ファンクレッドのジョン・ヘイマンは、7月末のツイートで、カブスがマット・ハービー(シンシナティ・レッズ)に興味を示していると報じた。もっとも、ヘイマンは同時にブルワーズの名前も挙げている。レッズがハービーをウェーバーにかけ、両チームが獲得を申し出た場合、交渉権を持つのは勝率で下回るブルワーズだ。

 

 一方、デトロイト・タイガースのジョーダン・ジマーマンフランシスコ・リリアーノは、すでにウェーバーをクリアしている――公示期間中にどの球団からも申し出はなかった――ので、自由にトレードできる。だが、ジマーマンの場合、2020年まで契約が残っている上、2シーズンとも年俸2500万ドルと高額だ。また、リリアーノでは、ローテーションのレベルアップに疑問が残る。マルコ・エストラーダ(トロント・ブルージェイズ)も、リリアーノと同様だ。

 オフにカブスが契約した先発投手2人の誤算、ダルビッシュの故障とチャトウッドの不調は、チームの行方を左右しかねない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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