Yahoo!ニュース

あのセクシーガイが持つ記録まであと一歩。20歳の新人が「先頭打者ホームランの連続記録」にリーチ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブレイディ・アンダーソン Aug 26 1997(写真:ロイター/アフロ)

 8月11日から14日にかけての5試合で、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は6本のホームランを打った。そのうち、4本は先頭打者ホームランだ。12日のホームランは2打席目だが、最初の打席は四球だったので、5試合とも1打数目に打っている。

 ダブルヘッダーが行われた13日は、どちらの試合でも先頭打者ホームランを記録した。1日2本の先頭打者ホームランは、ハリー・フーパー(1913年5月30日)、リッキー・ヘンダーソン(1993年7月6日)、ブレイディ・アンダーソン(1999年8月21日)に続く4人目。フーパーとアンダーソンは、ダブルヘッダーの前後の試合ともホームランがなく、リッキーは直前(前日)に打っているが、6回裏だった。アクーニャは14日も、先頭打者ホームラン(ともう1本)を放った。

 ただ、3試合連続の先頭打者ホームランは、最長記録ではない。1996年4月18~21日に、アンダーソンが4試合続けて先頭打者ホームランを打っている。

 今シーズンの開幕前に「メジャーデビュー直前のプロスペクト2人。一方は2400万ドルで契約延長、一方は3000万ドルを却下」で書いたとおり、アクーニャは紛れもないトップ・プロスペクトだ。一方、アンダーソンは、どちらかと言えば遅咲き。1992年に28歳でブレイクして「20-50」を達成し、1996年は「50-20」を記録した(本塁打-盗塁)。当時、アンダーソンはセクシーな選手としても人気を博し、上半身裸のモノクロ・ポスターが発売された。もう少し後にプレーしていれば、「ヌードを披露するアスリートたち。今年はサイ・ヤング賞投手や「野生馬」に、大物ゴルファーも」で紹介した選手の先陣を切っていたのではないだろうか。

 なお、アクーニャが15日に対戦する予定のホゼ・ウレーニャ(マイアミ・マーリンズ)は、今シーズン、イアン・ハップ(シカゴ・カブス)とセイザー・ヘルナンデス(フィラデルフィア・フィリーズ)に先頭打者ホームランを喫している。だが、通算57本の被本塁打のうち、先頭打者に打たれたのはこの2本だけだ。また、アクーニャはウレーニャに対し、7打数1安打(二塁打)と抑えられている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事