８月12日、クリーブランド・インディアンズのスターティング・ラインナップには、「４番ＤＨ」にヤンディ・ディアズ、「５番・一塁」にヨンダー・アロンゾ、「７番・捕手」にヤン・ゴームスが並んだ。アロンゾは１回表、ディアズは２回表と８回表にタイムリー・ヒットを打ち、ゴームスは７回表に１死三塁の場面で犠牲フライを放った。

　ライアン・ミロウィッキのツイートによると、ファーストネームがＹから始まる３人がスターティング・ラインナップに揃い、それぞれが打点を挙げたのは、メジャーリーグ史上初めてのことだそうだ。ミロウィッキは、インディアンズのベースボール・インフォメーション・スタッフで、今年のメディア・ガイドにも名前が載っている。

　この３人が揃って先発出場するのは、７月22日と23日に続く３試合目だ。ミロウィッキは７月22日のツイートで、ファーストネームの頭文字Ｙが３人いる、史上９度目のラインナップと紹介している。最初の７度は2014年のサンディエゴ・パドレス（アロンゾ、ヤズマニ・グランダル、ヤンガービス・ソラーテ）、８度目は2017年のロサンゼルス・ドジャース（ダルビッシュ有、グランダル、ヤシエル・プイーグ）だという。

　ただ、ミロウィッキがツイートしていることは、本当なのだろうか。８月12日の試合では、対戦したシカゴ・ホワイトソックスのスターティング・ラインナップにも、ファーストネームの頭文字Ｙが２人、ヨルマー・サンチェスとヨアン・モンカーダがいた。

　調べてみたところ、確かに11度（2014年のパドレス７度、2017年のドジャース１度、今シーズンのインディアンズ３度）とも、ファーストネームの頭文字がＹの３人が先発出場している。そのうち、３人が揃って打点を挙げた試合は８月12日しかなかった。また、現時点でファーストネームがＹから始まる選手を３人擁するチームは、インディアンズのみ。例えば、シカゴ・カブスにはダルビッシュ、アリゾナ・ダイヤモンドバックスには平野佳寿しかいない。もちろん、これだけでは他になかったことの証明にはならないが、信憑性は高まった。

　さらにつけ加えると、頭文字Ｙのファーストネームを持ち、殿堂入りしているのは、ヨギ・ベラだけだ。正確を期すなら、皆無ということになる。ベラのフルネームはローレンス・ピーター・ベラ。ヨギはニックネームだ。

　もっとも、キューバではそう珍しくないのかもしれない。これまでのトリオに登場する７人のうち、ディアズ、アロンゾ、グランダル、プイーグの４人はキューバ出身だ。ホワイトソックスのモンカーダもそう。他に、ユリ・グリエル（ヒューストン・アストロズ）やヨエニス・セスペデス（ニューヨーク・メッツ）らもいる。