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先頭打者から「リバース・サイクル」となる4連打。しかも、打った相手はバーランダー

宇根夏樹ベースボール・ライター
スコット・ブロシャス(左)とミッチ・ハニガー Aug 9, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月9日は「サイクル・ヒット・デー」となった。

 トロントのロジャース・センターでは、ムーキー・ベッツ(ボストン・レッドソックス)がサイクル安打を達成した。ヒューストンのミニッツメイド・パークでは、試合開始からシアトル・マリナーズの打者が、ホームラン、トリプル、ダブル、シングル(本塁打、三塁打、二塁打、単打)と続けて打ち、連続する4人によるリバースのサイクル安打を記録した。

 シングル、ダブル、トリプル、ホームランの順に打てば「ナチュラル・サイクル」だ。それと逆の順序なら「リバース・サイクル」となる。

 ベッツが記録するまで、今シーズンのメジャーリーグにサイクル安打の達成者はいなかった。一方、スタッツ社によると、試合の最初に4人が続けてヒットを打ち、それが「リバース・サイクル」となるのは、1920年以降では初だという。

 打ったのは、ミッチ・ハニガーディナード・スパンジーン・セグーラネルソン・クルーズの4人。打たれたのは、ジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)だ。ハニガーが1番打者を務めるのは、メジャーリーグではこの試合が初めてだった。それ以外の打順はすべて経験していたが、1番だけはなかった。

 また、クルーズは1安打に終わったものの、他の3人はサイクル安打まであと一歩に迫った。ハニガーとセグーラは三塁打、スパンは二塁打が足りなかった。同じ試合で「本塁打を含む3安打以上」を揃って記録した1~3番のトリオは、1920年以降6組目だという。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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