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試合中に乱闘が起き、前・日本ハムの投手が怪我。ただし、原因は乱闘そのものではなく…

宇根夏樹ベースボール・ライター
クリス・マーティン(手前)とホアン・センテノ Apr 27, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月13日、前田健太(ロサンゼルス・ドジャース)が先発した試合で乱闘が起きた。3回裏に二塁からホームインを試みたマット・ケンプ(ドジャース)が、捕手のロビンソン・チリーノス(テキサス・レンジャーズ)に体当たり。2人が立ち上がった直後、ケンプが両手でチリーノスの胸を押し、そこから乱闘が始まった。

 その場に駆けつけようと、両チームのリリーフ投手もブルペンから飛び出した。昨シーズンまで北海道日本ハム・ファイターズにいたクリス・マーティン(レンジャーズ)も、その一人だ。ただ、マーティンは乱闘には加われなかった。走っている最中に、太腿裏を痛めてしまった。ダラス・モーニング・ニューズのエバン・グラントが、そうツイートしている。

 試合は、延長11回裏にドジャースがサヨナラ勝ちを収めた。マーティンが登板していれば(登板できていれば)、違う結果になっていたかもしれない。マーティンはここまで、レンジャーズでは最多の8ホールドを記録している。怪我の程度はわからないものの、軽症であってほしい。今のところ、故障者リストには入っていない。

 同じようなことは、2年前のシーズン終盤にも起きている。トロント・ブルージェイズのホアキン・ベノワ(現ワシントン・ナショナルズ)が、乱闘の際にブルペンから走ってきて、左のふくらはぎを痛めた。この年、ブルージェイズはポストシーズンに進出したが、ベノワはそこで投げられなかった。7月にシアトル・マリナーズから移籍後、ベノワは25登板で計23.2イニングを投げ、1点しか失っていなかった。

 今シーズンは、ブルペン・カートを導入もしくは復活させた球場もある。けれども、それに乗って乱闘に駆けつけるわけにもいかない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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