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日米のジャイアンツ、読売とSFでプレーするのはマギーが何人目? 過去にはトマソンやグラッデンも

宇根夏樹ベースボール・ライター
ケーシー・マギー Jun 16, 2015(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

数日前にアップした「阪神とデトロイト、日米のタイガースでプレーした選手たち。マートンもそこに加わることができるか」に続き、今回は「日米のジャイアンツ」だ。ゲーリー・トマソンをはじめ、読売ジャイアンツとサンフランシスコ・ジャイアンツの両チームでプレーした選手は9人いて、今シーズンはそこに元・東北楽天ゴールデンイーグルスのケーシー・マギーが加わる。

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マット・マートンがデトロイト・タイガースと交わしているのはマイナーリーグ契約で、メジャーリーグには昇格できない可能性の方が高い。だが、読売に入団したマギーは、まず間違いなく一軍の試合に出場するだろう。

2013年に東北楽天でプレーしたマギーは、翌年にマイアミ・マーリンズでカムバック賞に選ばれ、そのオフにサンフランシスコへトレードされた。サンフランシスコの選手としては、2015年7月の解雇までに49試合に出場しており(その後、マーリンズへ戻った)、今シーズンの読売デビューとともに、日米のジャイアンツでプレーした10人目の選手となる。

過去の9人のうち、現・福島ホープスのジョン・ボウカーは「ジャイアンツ」に3度在籍した。サンフランシスコと読売でプレーした後、2015年は再びサンフランシスコと契約した。ただ、傘下のAAAで43試合に出たものの、メジャーリーグに昇格することはなかった。

NPBのジャイアンツでプレーしたものの、MLBのジャイアンツではプレーできなかった例もある。マーク・クルーンエドガー・ゴンザレスは、2010年の読売に続き、2011年はサンフランシスコ傘下のAAAでチームメイトとなった。2人ともメジャーリーグ復帰は果たせず、クルーンはこの年限りでキャリアを終え、エドガーは翌年再び読売でプレーした。今春のWBCで、エドガーはメキシコの監督を務める。

また、ミッキー・ブラントリーはサンフランシスコ傘下のAAAで1993年の開幕を迎え、シーズン途中に読売へ移った。来日前にメジャーリーグへ昇格して試合に出ていれば、同じ年に日米のジャイアンツでプレーしていたことになる。もっとも、昇格した場合、来日はしなかっただろう。ちなみに、当時6歳だった彼の息子、マイケル・ブラントリーは現在クリーブランド・インディアンズにいる。

なお、マギーは昨シーズン、デトロイト・タイガースで30試合に出場した。日米のジャイアンツとタイガース、4チームすべてでプレーした選手は皆無だ。付け加えると、日米でカムバック賞を受賞した選手も――今シーズンのマギーが選考対象になるかはさておき――誰もいない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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