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ボールパークでもポケモンGO。トラウトもポケモン・ゲット!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)May 1, 2016(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

ポケモンは、ボールパークにも生息している。

タンパベイ・レイズ傘下のAAA、デューラム・ブルズは「デューラム・ブルズ・アスレティック・パークのフィールドでポケモンをキャッチしよう」と謳い、7月12日の午前11時から午後1時まで、入場料5ドルでフィールドとスタンドを開放した。

球団がイベントを発表した記事のなかで、マイク・バーリングGMはこうコメントしている。「前回、ホーム・ゲームを開催した際、アスレティック・パークがポケモンのホットスポットであると判明した。問題は、多くのポケモンがフィールド上にいて、ファンがキャッチできなかったことだ。チームは2週間の遠征に出ているので、ファンがキャラクターをキャッチするのに絶好の機会だと考えた」

入場料はペット保護団体に寄付するという。その日のニュース番組では、フィールドを歩きながらポケモンを探す人たちの映像が流れた。

ブルズだけではない。その2日後には、村田透も在籍しているクリーブランド・インディアンス傘下のAAA、コロンバス・クリッパーズも「ハンティントン・パークでキャッチ・エム・オール」と銘打ち、正午から2時間、球場を開放した(Gotta Catch'em All=ポケモン、ゲットだぜ!)。

こちらも入場料は5ドル。チャリティへの寄付も同じだ。さらに、入場者は、7月21日に行われる試合のチケットと無料で交換できるクーポン券をもらえる。

他に、ポケモンのキャッチを呼びかけ、試合前や試合後にフィールドを開放するマイナーリーグの球団もある。

また、LAタイムズのペドロ・モーラは、7月15日にこうツイートした。「ポケモンGOがメジャーリーグ・ベースボールにやってきた。今日、マイク・トラウトは飛び跳ねながらクラブハウスに入ってきて訊ねた、“ここにポケモンはいる?”」

ポケモンのことは知っていても、メジャーリーグについてはそうではない人――私はその逆だが――に説明すると、トラウトはロサンゼルス・エンジェルスでプレーする24歳の外野手で、現在のMLBを代表するスーパースターだ。2014年にア・リーグMVPを受賞しただけでなく、過去4年とも投票2位以内に入っている。

メジャーリーグのボールパークも、ポケモンGOのために開放される日が来るかもしれない。このイベントがエンジェル・スタジアムで行われた場合、そこにトラウトがこっそり紛れ込んでいたら、ポケモンを探している人々は彼に気づくのだろうか。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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