9月18日、横浜DeNAベイスターズの高橋尚成が記者会見を開き、今シーズン限りで引退することを表明した。高橋は40歳。読売ジャイアンツ(2000~09年)とベイスターズ(2014~15年)の間に、メジャーリーグで168試合に登板した。

渡米した高橋がメジャーデビューしたのは、今から5年前の2010年4月7日だ。この日は、高橋の他に3人がメジャーリーガーになった。そのうち、ヘンリー・メヒーアルーベン・テハダは、高橋と同じくニューヨーク・メッツの選手として初出場(残る1人、タイソン・ロスは当時オークランド・アスレティックス、現サンディエゴ・パドレス)。ドミニカ共和国、パナマ、日本からやってきた3人が、同じ試合でメジャーリーガーとしてスタートを切った。

彼らが初めて出場したのは、開幕2戦目にシティ・フィールドで行われたフロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)戦だ。メヒーアは6回表に2番手としてマウンドに上がり、1イニングを投げて3安打を打たれ、1点を失った。テハダは9回裏に代打で登場してキャッチャーフライに倒れ、10回表から二塁を守った。高橋は10回表に6番手として登板。ヒット、送りバント、ヒットで1点を奪われ、次の打者を敬遠で歩かせたところでマウンドを降りた。試合は10回裏で終わり、高橋には黒星がついた。

20歳でデビューしたメヒーアとテハダは、その後も移籍することなくメッツにいる。ただ、2人とも順調に歩んできたわけではない。

メヒーアは昨年5月より救援に専念し、クローザーとして28セーブを挙げたが、今シーズンは、4月11日に薬物陽性反応で80日の出場停止に。この処分は7月7日に明けたものの、そこから7登板しただけで、7月28日には2度目の陽性反応によって162日の出場停止を科された。

テハダはホゼ・レイエス(現コロラド・ロッキーズ)に代わるショートストップとして期待され、レイエスがマイアミ・マーリンズへ去った2012年はレギュラーを務め、2014年も100試合以上でスタメン出場したが、不動のレギュラーにはなれず。レイエスは今年2月、「あいつと話すたびに、アドバイスしてやったのに」とニューズデイ紙に語った。今シーズン、テハダはウィルマー・フローレスと併用され、遊撃だけでなく、三塁と二塁も守っている。

とはいえ、メヒーアもテハダも、10月の誕生日を迎えても26歳だ。22歳で覚醒したレイエスに比べれば遅いものの、手遅れというほどではない。マイナーリーグでもシーズン5本塁打が最多のテハダが、今からパワーヒッターに変身できるとは思えないが、ここ2年の出塁率は3割4分台と悪くなく、これをもう少し上げることができれば、メッツかどうかはさておき、遊撃あるいは二塁のレギュラーを任されてもおかしくない。

メヒーアにしても、まだチャンスは与えられるはずだ。マイナーリーグ時代はプロスペクト・ランキングに顔を出していた。2010年3月にニューヨーク・デイリー・ニューズ紙のジョン・ハーパーが発表した記事によれば、ダリル・ストロベリーはメヒーアについて、「マリアーノ・リベラを思わせる」と言い、当時GMだったオマー・ミナヤに、先発投手からクローザーへの転向を勧めたという。リベラと同じく、メヒーアもカッターを投球の主体にしている。

ちなみに、2010年のメッツからは、彼らの他に7人がデビューしている。そのうち、ルーカス・デューダ(現在29歳)とディロン・ジー(29歳)は今もメッツにいて、アイク・デービス(28歳)はアスレティックスにいる。また、高橋、メヒーア、テハダの翌日にデビューした五十嵐亮太(36歳)は2013年から福岡ソフトバンク・ホークス、五十嵐の3日後にデビューしたラウル・バルデス(37歳)は今シーズンより中日ドラゴンズで投げている。