親と子の共依存、大きなトラブルになる前にとりたい対策

写真はイメージです。(写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート)

家族関係の問題点を人に話すのには抵抗がありますね。プライベートな内容だからよほど信用する相手ではないと話せない、ということで心にため込んでしまうことが多いと思います。しばしば相談されるのは、親子関係の共依存ですが、共依存がもとになり大きなトラブルに発展する前にできる限り対策を取っておくことが必要です。

予防策について考えます。

相談ケース

20代後半の会社員。両親と弟の家族4人で暮らしていますが、心配しているのは弟と母親の関係です。大学生の弟は、オンラインの授業を休みがちでバイトもコロナを理由にやめてしまい、家でゲームをする日々で結局1年留年。でも母親は甘くて「仕方ないでしょう」と言うだけで注意もしません。おこづかいを与え家の手伝いもさせず放任しています。弟は母親に頼めばいつもなんとかしてくれるので甘えたままです。こんな二人に父親は全く介入しない状態です。弟が自立できずこのままの生活が続いたら、将来自分に負担が来るのでは、と心配だといいます。

解決へのヒント

相談者は母と弟の関係がお互いに依存しているいわゆる「共依存」関係にあることを心配しています。弟は1年留年しても特に文句を言われず授業料も親に払ってもらえる状態ですから居心地がよい状態、母親は弟の世話をしていることをいわば自分の生きがいにして日々を過ごしているといえます。相談者が心配しているのは、いずれ親が弟の面倒を見られなくなったとき自分がその役割をすることになるのでは、ということです。大事なのは、当事者である母親と弟が共依存状態にあることに気が付いてくれることです。本人が自覚しないと共依存から抜けることは難しく、将来的に大きな問題に発展するリスクが高まります。ですから、まず当事者たちに自覚してもらうことに焦点をあてることが必要です。

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心療内科医として、また産業医として、日々さまざまな相談を受けています。「ノーと言えない」「自信が持てない」「人と比べて落ち込む」「自分らしさがわからない」「嫌な上司がいる」「部下との関わり方が難しい」…寄せられた相談を1問ずつ解説して、気持ちよく生きるヒントをお伝えします。また仕事と家庭の両立、若さを失う不安など、女性男性に共通する悩みのほか日本社会特有の男性の悩み、女性の悩みも解説します。

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東京慈恵会医科大学卒業。同大講師を経て、1986年東京で日本初の女性クリニックを開設。2007年厚生労働省健康大使(~2017年)。2008-2010年、ハーバード大学大学院ヘルスコミュニケーション研究室客員研究員。2013年より日本医科大学医学教育センター特任教授。2018年昭和女子大学特命教授。復興庁心の健康サポート事業統括責任者(~2014年)。被災地調査論文で2016年日本ストレス学会賞受賞。日本生活習慣病予防協会理事。日本ポジティブサイコロジー医学会理事。医学生時代父親の病気のため歌手活動で生活費を捻出しテレビドラマの主題歌など歌う。医師となり中止していたジャズライブを近年再開。

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