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50代俳優の熱愛に祝福!実はバツイチ子持ち再婚にベストな年齢

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:アフロ)

■憧れ俳優の50代熟年恋愛カップルに祝福ムード

俳優の椎名桔平さん(56歳)と原田知世さん(53歳)のデート写真が週刊誌に報じられました。50代バツイチ同士。ともに親の介護と看取りを経験し、夫婦役での共演もあり、事務所も否定はしなかったことで、祝福ムードとなりました。

お二人の場合は、熟年やシニアという言葉が似合わないほど麗しいですが、個人的には、どなたでも熟年恋愛は大いにありだと思っています。

人によっては、夫婦であれば「仲睦まじい」と表現するのに、恋愛となると「いい年をして」という考えを持つ方もいるかもしれません。

しかし、婚活業界でも50代のカップルは、ここ1~2年の間で急激に増加しているのです。

■50代はバツイチ子持ちの再婚にベストな年齢

婚活というと30~40代のイメージがありますが、2014年ごろから50~60代の「シニア婚活」という言葉が話題に上がるようになりました。じわじわと上昇する中で、リモートワークの普及や、コロナ禍の閉塞感などから、ここ数年でさらなる高まりを見せています。特に今年の春からの入会数は、急激な伸びを見せている印象です。

3人に1人が離婚する時代、50代という年齢は再婚を考えるのにいい年齢です。平成28年厚生労働省調べによると、平均初婚年齢は夫が31.1歳、妻が29.4歳。第1子出生時の母の平均年齢は30.7歳です。子供が成長して巣立っていき養育費の支払いなど終わる頃がちょうど50代にあたります。人生100年時代、もう20~30年の新しい人生を生きるパートナーを探すのにちょうどいい時期と考える方が多いのです。

■実録! 50代の恋愛や結婚の背景にあるもの

50代の婚活に至る理由を実際の事例から紹介しましょう。

再婚同士の50代は最も多いケース。52歳・薬剤師の女性は「子供が結婚して手が離れたので、次の人生という感じ」と語ります。子育ては両親が手伝ってくれて、収入も安定していたので結婚を考えもしなかったのだとか。一方、男性も子供が成人して養育費を払い終え、「ひとまず肩の荷が下りた」ということで婚活を開始されたそう。結婚生活の実体験があり、目的も一致していますから、婚活もどんどん進んでいきました。

もう一つの例は、51歳の未婚女性。「一生ひとりでいいと思っていました。趣味の友達もいるし、仕事も充実していて。でも、コロナ禍で趣味のスキューバができなくなって、介護していた父も亡くして、生活にさみしさを感じたのがきっかけでした」と入会されました。

お父様の存命中は、週に3回は家に通い、手料理を振るまい一緒に食事をしていたそうです。お父様が亡くなり、きょうだいと相続でもめることとなり、「配偶者や子供がいるのだから譲ってほしい」と主張され圧倒されてしまったのだとか。

彼女の「自分には何もないと感じて、精神的にも参ってしまって。今までは目の前にやることがあったので、ひとりでも、楽しいまま生きていけると思っていました」という言葉がとても印象的でした。

■いくつになっても、離婚も結婚も自由に選択

若い世代を中心に、今や離婚=マイナスイメージではなくなってきています。平均初婚年齢である30歳前後から20年、仕事の環境や働き方、時代背景、産業すら変わっていきます。

また、カップルとしての価値観は一致していても、子育て全般や、受験、いじめなどのトラブルに直面し、お互いの考えの違いに気づく人もいらっしゃいます。

環境が変わり、価値観の違いに気づいたら、パートナーやライフスタイルが変わってもしかるべきだと考える風潮は強まっているのではないでしょうか。

晩婚化で子供を産み育てることだけではない、大人の結婚・婚活(https://news.yahoo.co.jp/byline/uekusamiyuki/20210406-00231129/)が主流になってきた今、50代の結婚は改めて見直されていくでしょう。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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