【F1】角田が痛恨の予選クラッシュ!ホンダ勢ではペレスが初のフロントロースタートに

イモラでクラッシュした角田のマシン(写真:ロイター/アフロ)

「F1世界選手権」は中東バーレーンでの開幕戦に続いて、ヨーロッパでの連戦がスタートした。当初はオーストラリアなどアジア地域を周るスケジュールが予定されていたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響は今季も続き、第2戦〜第5戦までの4レースはヨーロッパ開催。第5戦・モナコGPまでコース特性が異なるコースが続くので、非常に興味深いシーズン序盤戦だ。

4月18日(日)が決勝の「エミリア・ロマーニャGP」は昨年に続き、イタリアのイモラサーキットでの開催。1周4.9kmのクラシックサーキットが舞台となる。

アイルトン・セナが亡くなった地でもあるイモラ
アイルトン・セナが亡くなった地でもあるイモラ写真:ロイター/アフロ

角田はQ1でクラッシュ「僕のミス」

開幕戦で逆転優勝した「メルセデス」が走り出しから好調なペースを示す一方で、ホンダのパワーユニットを積む「レッドブル」はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)にドライブシャフトが折れるトラブルが発生。フェルスタッペンは初日のフリー走行2回目を5周しか走行できなかった。

マックス・フェルスタッペン
マックス・フェルスタッペン写真:ロイター/アフロ

翌日のフリー走行3回目では修復を終えたフェルスタッペンがトップタイムをマークし、マシンが持つポテンシャルの高さを示し、予選への期待が高まった。

その予選Q1の開始早々、最初のアクシデントはなんと角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)だった。角田はターン14、15のシケイン状のコーナーに進入する際、リアのグリップを失いスピン状態に。後方から近接するタイヤバリアにクラッシュした。

幸いにも低速セクションでのクラッシュとなったため、角田自身に怪我はなかったが、角田は最後尾スタートが決定してしまった。

角田コメント

「予選でのクラッシュは僕のミスで、チームには申し訳なく思っています。シケインの入口で激しくプッシュしすぎてコントロールを失ってしまいました。そのコーナーを迎えるまで、マシンの感触はとてもよく、いいラップだったので残念です」

クラッシュしたマシンから降りる角田
クラッシュしたマシンから降りる角田写真:ロイター/アフロ

F1の公式セッションでは初めてとなるクラッシュ。基本設計が古く、コース外側のランオフエリアが狭いサーキットの洗礼を受けることになってしまったが、ルーキーの角田にとってはこれも大きな経験。逆に決勝レースは落ち着いた走りで開幕戦に続くオーバーテイクショーを期待したいものだ。

レッドブル破れる、ハミルトンがPP

角田のクラッシュで幕を開けた公式予選。今回の「エミリア・ロマーニャGP」の予選でひとつのポイントになったのは、開幕戦で物議を醸し出したトラックリミット違反(コース外走行)のジャッジだ。

ドライバーはコーナー外側の縁石を目一杯使って高いコーナリングスピードを維持しながら走りたいところなのだが、コースは基本的に舗装路面で、その淵にあるホワイトラインまでだ。タイヤ四輪を縁石に乗せ、舗装部分から完全に逸脱した場合、トラックリミット違反(コース外走行)となり該当周のタイムが抹消される。

縁石に片輪を乗せて走行するセルジオ・ペレス
縁石に片輪を乗せて走行するセルジオ・ペレス写真:ロイター/アフロ

開幕戦「バーレーンGP」ではジャッジが曖昧で、ルイス・ハミルトン(メルセデス)vsマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の激しいトップ争いにも水を差す形となり、ファンの不満を招いた。今回は厳格にトラックリミット違反を判定していることもあり、多くのドライバーがアタックタイムを即座に抹消された。ドライバーとしてはコースから4輪脱輪しないギリギリのところを狙っていかねばならず、タイム抹消されたドライバーにとってはフラストレーションが溜まる予選となったのだ。

そんな中、Q2ではカルロス・サインツ(フェラーリ)が脱落。ホンダ勢は角田を除く3台がQ3に進出した。

そして、Q3ではルイス・ハミルトンが1分14秒411をマークして通算99回目のポールポジションを獲得。フロントローには僅か0.035秒差でセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)がつけた。ペレスは開幕戦のQ2脱落を挽回する素晴らしい走りでチームメイトのフェルスタッペンを上回った。ただ、3番手のフェルスタッペンもハミルトンから0.087秒しか離れておらず、スピードに関しては「メルセデス」と「レッドブル・ホンダ」は互角と言える。

ルイス・ハミルトン
ルイス・ハミルトン写真:代表撮影/ロイター/アフロ

予選トップ5

1.ルイス・ハミルトン(メルセデス)1:14.411

2.セルジオ・ペレス(レッドブル)1:14.446

3.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)1:14.498

4.シャルル・ルクレール(フェラーリ)1:14.740

5.ピエール・ガスリー(アルファタウリ)1:14.790

抜けないイモラ、雨の可能性も

トップ5だけを見ても予選タイムの差は僅か0.381秒差という大接戦になった。6番手以降のダニエル・リカルド(マクラーレン)、ランド・ノリス(マクラーレン)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)も僅差で続いており、今季のマシンポテンシャルは非常に拮抗していることが見て取れる。

マクラーレンも好調
マクラーレンも好調写真:ロイター/アフロ

そうなれば面白いレースを期待したいところだが、クラシックサーキットのイモラは近代的サーキットとは違い、オーバーテイクが非常に難しいサーキットだ。激しいアタック合戦になったのは予選グリッドが決勝結果に大きく影響するためだ。

そういう意味では予選ノータイムで最後尾スタートになる角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)にとっては非常に厳しいレースになるであろう。ただ、昨年はアントニオ・ジョヴィナッツィ(アルファロメオ)が最後尾スタートから10位入賞を果たした例もあるので、角田がまたレースの主役になる可能性もある。

角田裕毅
角田裕毅写真:ロイター/アフロ

上位勢ではルイス・ハミルトン(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、そして8番手スタートのバルテリ・ボッタス(メルセデス)がQ2でミディアムタイヤをチョイスしてアタック。他のドライバーはソフトタイヤでのアタックだった。

昨年、ジョヴィナッツィがピットストップ1回の作戦で大ジャンプアップを果たした例があるが、ピレリは1ストップ作戦が理想と見ている。その理由はオーバーテイクの難しさ、ピットレーンが長いためロスタイムが大きいこと、そしてタイヤに対する路面の攻撃性が弱く磨耗が少ないことを挙げている。そのため、Q2でミディアムを選んだドライバーたちは1ストップ作戦になると考えられる。

ただ、コースが狭い分、セーフティカーが入る可能性も高く、決勝レースは雨がらみになる可能性もあるということで、ソフトタイヤスタートのドライバーたちがどんな作戦に出てくるか注目だ。

決勝レースは日本時間の2021年4月18日(日)22時にスタートする。