打率.216の巨人ギャレットも、これから本領発揮の可能性あり!
メジャー通算122本塁打の実績を引っさげて来日した巨人の新外人、ギャレットが低打率喘いでいる。一部のスポーツ紙には「期待はずれ」とする記事も掲載されている。
選手出身者の目からすると確かにそうかもしれない。しかし、セイバーメトリクス的に見ると、必ずしもそうは言えない側面もある。ぼくは、そう遠くないうちに彼は開幕直後の輝きを取り戻すのでは?と思っている。今、大切なことは性急な判断を下さず、辛抱強く起用を継続することだろう。
まず、ここで述べておきたいのは「ギャレットの成績は低調なのか?」ということだ。基本的に、打率と本塁打しか打者の実績を評価する指標を持たない評論家やファンが多いため、打率.216&4本塁打ではダメ外人となってしまう。たしかに打率はセ・リーグ規定打席以上の30人中29位だが、打率よりも重要な出塁率は15四球(と2死球)が効いて.368でこれはリーグ17位だ。また、総合的な攻撃力を示すOPSは.782でリーグ12位タイだ。4本塁打も悲観するほどではなく、「期待以上」とまでは言わないがまずまずのスタートと捉えるべきではないか。
そして、見逃せないのがBABIP(本塁打、三振を除くインプレー打球の打率)の低さで.226しかない。BABIPは多少の個人差はあるものの、ある程度長いスパンでは概ね.300前後に落ち着くと言われている。したがって現在のギャレットのようにこれが極端に低い場合は低打率は彼の技量のせいというよりは、打球がたまたまや野手のいる場所に飛ぶなどの不運によるものである可能性が高いと見るべきだ。
高橋由伸監督は基本的にギャレットを4番で起用し続けているが、彼の判断は間違っていない。打順は多少いじっても良いとは思うがスタメン起用は継続すべきだ。遠からず彼のバットから長打が連発されるのではないか。